御堂筋線・堺筋線が接続する動物園前駅ですが、いよいよリニューアル工事が行われることが掲示物から明らかとなりました。工事施工は奥村組のようです。
工期は2021年1月末から2023年6月末と2年半がかりのグランドリニューアルとなる模様です。
前回の動物園前駅のリニューアルは1969年4月なので、約50年ぶりのリフレッシュとなります。
イメージ図
出典:「駅デザイン案をブラッシュアップ 5駅のリニューアルデザインを決定しました」
イメージ図については以前発表がありました。それがこちらになります。
故・鯉江良二氏が手がけられた既存の動物タイル(2代目)はそのまま活用し、円弧状にくり抜いた壁を上から被せ、木漏れ日のような優しく光が差し込む雰囲気を醸し出すものとなっています。
柱部分には動物柄や通天閣柄のピクトリアル照明を配置し、視覚的に出口をわかりやすく表現。
中西・貴志・京設計共同体とOsaka Metro側のデザイン担当、奥山清行CDOがデザインを担当しています。
奥山清行 氏とは
Osaka Metroのデザイン面を統括するすごい人。Chief Design Officer(チーフ・デザイン・オフィサー、CDO)
鉄道車両のデザインでは、E6系・E7/W7系や、東武「リバティ」、神戸市交通局6000形など、車では「エンツォ・フェラーリ」「シボレー・カマロ」など、乗り物のデザインに関する実績が多数あります。
現在の動物園前駅
御堂筋線動物園前駅は戦前の1938年に開業。
万博前夜の1969年にリニューアルを受けたことを最後に、50年来使用され続けてきました。お世辞にも綺麗とは言い難い駅ですね…。
動物園前駅といえば、2020年にお亡くなりになられた故・鯉江良二氏の彫刻による動物柄タイルが特徴。
今回のリニューアルではこれを活かしつつ、どことなく殺風景であった駅舎を暖かな雰囲気へとリニューアルさせる計画です。
天王寺動物園が近く、また大阪のインバウンド観光の宿泊拠点に変貌しつつある動物園前駅。
草が生えるほどボロボロだった中津駅があれほどまでに美しくなったのですから、動物園前駅についても出来上がりが楽しみですね。
工事仕様
・御堂筋線 動物園前駅
竣工年:1938年
敷地面積:6,685平方メートル
・堺筋線 動物園前駅
竣工年:1969年
敷地面積:9,984平方メートル
・共通事項
所在地:大阪市西成区太子1-6-12
発注年度:2019年
リニューアル工事費:16億3,700万円
設計:中西正佳・貴志泰正・京智健設計共同体
監修:奥山清行
関連リンク
参考文献