大阪メトロの古い電車の顔(前面部分や足元部分)についている謎の棒。
「あれはいったい何?」というメッセージを先日頂いたので、今日はこの謎の棒の正体について解説したいと思います。
謎の棒の正体
これは誘導無線装置のアンテナです。
携帯電話もまだない時代。電車の運転士・車掌さんと指令所との通信はトンネル内に設置されていた非常電話線に電話のコードを指すというめちゃくちゃ原始的な方法で行われていました。
しかし、連絡のために毎回電車を止めるのは煩わしいことから、1962年~67年の間に500・600・1000形へ追加設置されたのがはじまりです。
車体前部へ設置されたのは1000B形(改造)からで、新車として取り付けられたのは50系の2次車(1962年11月製造分から)の5028号車からのようです。
現在は…
30系や10A系、20系に至るまで30年に渡って取り付けられてきましたが、新20系からこれがなくなり、先頭車両の連結妻面の両側や上下へと移動しています。
場所はここ。転落防止幌で少し見えづらいですが、先頭車両のサイドにあります。
上から見るとこんな感じ。
現在見ることが出来るのは10A系と20系のみとなっており、貴重な存在になってきています。