2005年から2025年までの20年間、近世の大阪市営地下鉄・大阪メトロを、私はファンとしてたくさん撮影してきました。
もし私が死んだらこういった写真はおそらく破棄され、二度と日の目を見ることはないでしょう。私も今、歴史調査の為に古写真を調査・研究することが増えています。つまりそれは先人が残してくれた資産を享受しているということに他なりません。
私もまた、次代に続いていく大阪メトロファンの為に、今しか記録できない写真をしっかりと残してしっかりと公開していくべきだと考えるようになりました。そのような思いから、今回このような特集を組み上げました。しばらく長期シリーズで掲載していく予定です。
当サイトをよくご覧いただいている古参な方には何度か見た写真かもしれませんが、ご容赦頂ければと思います。
Osaka-Subway.com Author:207
第14回は「30000系 量産車登場」をお届けします。
(バックナンバーはページ下部に記載しています。)
量産車登場
2008年に初登場した30000系ですが、その後いくつかの仕様変更を経て、2010年からは量産車が登場しました。
32-02編成
先行車が営業運転を開始してから1年後の3月23日、2本目の編成となる32602Fが試運転をスタートしました。
行先表示器が初めてフルカラーLEDとなるなど、01編成とは微妙に仕様が異なる形で登場しました。
先行試作車(32601F)との違い
・「回送は赤地白文字表記」という局内規定を満たす為、LED表示機がフルカラーに
・車内にある台車点検蓋を露出
・扉上部にある開閉予告等を左から真ん中へ変更
残念ながらこの日は雨。しかしながら雨天でも順調に試運転を行いました。
32-03編成
続いて、6月3日には03編成も登場。初夏らしい日差しの中でピカピカの車両が試運転を行いました。
02編成とは仕様が一致しています。
5日後の6月8日には、本拠地となる谷町線内で試運転。
順調に1往復を行い、その後デビューしていきました。
32-04編成
7月21日、同じく量産車3本目となる32604Fが試運転。
既に中央線での試運転を済ませており、谷町線内で1往復の試運転を行いました。
試運転列車は、通常では入線しない八尾南1番線にて折り返しを行います。
谷町四丁目駅にて。ファンが撮影に励まれていました。
2010年度はこの3列車の導入で完了し、2011年に05~07編成、2012年に08~09編成、2013年に10~13編成の投入が行われ、30系を全列車置き換えていったのでした…。
この年代あたりまで長らく大きな動きがなかった大阪市営地下鉄ですが、このあたりから民営化が議論されるようになったり、機器的な寿命を迎えるものが出始めたことから、色々と動き始めることになります。