2005年から2025年までの20年間、近世の大阪市営地下鉄・大阪メトロを、私はファンとしてたくさん撮影してきました。
もし私が死んだらこういった写真はおそらく破棄され、二度と日の目を見ることはないでしょう。私も今、歴史調査の為に古写真を調査・研究することが増えています。つまりそれは先人が残してくれた資産を享受しているということに他なりません。
私もまた、次代に続いていく大阪メトロファンの為に、今しか記録できない写真をしっかりと残してしっかりと公開していくべきだと考えるようになりました。そのような思いから、今回このような特集を組み上げました。しばらく長期シリーズで掲載していく予定です。
当サイトをよくご覧いただいている古参な方には何度か見た写真かもしれませんが、ご容赦頂ければと思います。
Osaka-Subway.com Author:207
第15回は「初めてのホームドア」をお届けします。
(バックナンバーはページ下部に記載しています。)
初めての既存路線へ
意図的な飛び込み以外にも線路への転落事故は後を絶たず、ホームドアの整備が叫ばれるようになったのが2010年代。
それを踏まえて大阪市営地下鉄では、最初から設置されている今里筋線・ニュートラム以外へもホームドアを設置する機運が高まり、まずは今里筋線と似たシステム・仕様である長堀鶴見緑地線から設置が始まりました。
2010年(平成22年)の6月18日から、まず大正駅よりホームドアの設置が始まりました。
筐体自体は今里筋線で見慣れたものですが、それまでホームドアがなかった路線への導入は初めてです。
ホームドアが導入された大正駅。まだ仮設置の状態なので列車が未到着でもドアが開いています。
このLED装置も今となっては懐かしいですね…。
門真南行きが到着。誤って転落しないように警備員が立っています。
こちらは大正止の列車。この時はまだLED表示機が稼働していました。
そして、いよいよホームドアの稼働が開始されました。
今となっては特段珍しくもない光景ですが、この時はドアと連動して閉まる長堀鶴見緑地線に驚いていました。
70系は全てリニューアルされているので、この塗装とドア開閉の光景はちょっぴり懐かしい光景ですね。
こちらはお隣のドーム前千代崎駅。ホームドアの準備工事が行われています。
従来はこういう撮り方も出来ていましたが、ホームドア設置で出来なくなってしましました。
ちなみに
この後、下記のスケジュールで長堀鶴見緑地線の各駅にホームドアが設置されていったのですが、門真南駅だけは所属が大阪市ではなく門真市であるという理由で予算が出ず、ホームドアが未設置の状態になりました。
この間、70系初の更新車である7113Fが登場し、少しの間だけ70系更新車をホームドアがない駅で撮影することが可能となっていました。
つまり、この写真は何気なくレアな光景なんです(笑)
長堀鶴見緑地線 ホームドアの稼働スケジュール
2010年6月19日:大正駅でホームドア設置工事開始
2010年7月7日:大正駅で初のホームドア稼働開始
2010年8月28日:ドーム前千代崎駅でホームドア稼働開始
2010年9月6日:西長堀駅でホームドア稼働開始
2010年9月15日:西大橋駅でホームドア稼働開始
2010年9月24日:心斎橋駅でホームドア稼働開始
2010年10月3日:長堀橋駅でホームドア稼働開始
2010年10月12日:松屋町駅でホームドア稼働開始
2010年10月21日:谷町六丁目駅でホームドア稼働開始
2010年10月30日:玉造駅でホームドア稼働開始
2010年11月8日:森ノ宮駅でホームドア稼働開始
2010年12月11日:大阪ビジネスパーク駅でホームドア稼働開始
2010年12月20日:京橋駅でホームドア稼働開始
2010年12月29日:蒲生四丁目駅でホームドア稼働開始
2011年1月12日:今福鶴見駅でホームドア稼働開始
2011年2月4日:横堤駅でホームドア稼働開始
2011年2月10日:鶴見緑地駅でホームドア稼働開始
2011年10月31日:門真南駅で最後のホームドア稼働開始
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