シリーズ「駅探訪」。
大阪メトロの各駅の写真を紹介していく記事で、撮影などでふらっと訪れた駅についてあれこれ掲載していく、駅紹介的なシリーズです。
第16回目は、谷町線 阿倍野駅です。
路線 | 谷町線 |
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開業日 | 1980年(昭和55年)11月27日 |
仮駅名 | 阿倍野 |
所在地 | 大阪市阿倍野区阿倍野筋2丁目 |
ホーム形状 | 1面2線 島式 幅員9.7m 全長 160m |
管区 | 平野管区 |
構造 | 地下駅 |
地表からの深さ | -18.5m |
初のシールド駅
阿倍野駅は、大阪市営地下鉄で初めてシールドでホームが作られた駅です。単線シールドが2つ横並びになっています。
印象的なのが、この円弧状の壁面。軌道部分はシールドトンネルをそのまま使用しています。
シールドだけでは対向ホームへアクセスできないので、途中2か所に渡って切通ポイントが設けられました。
ただ、地下18mに位置することもあって上の地盤を支える必要があり、かなり狭いスペースになっています
建設当時、
・地上の道路幅員が23.6mとかなり狭かったこと
・阪堺上町線が走っていて、空間が狭かったこと
・更に路面電車の営業時間中は工事が出来ない(=夜間工事しか出来ず、しかもコストが高い)
など様々な要因から、通常行われる上から下へ掘る「開削」工事が出来なかったことから、仕方なく横からシールドマシンで掘削し、その両方をつないでホームを作りました。
これら事情からかなりの難工事となり、実に67か月にもおよぶ長期間の工事となりました。最終的に完成したのは、1979年10月末のことでした。
元々深いところに作ることが想定されていたこともあり、北・南の2か所共にエスカレーターが当初から設けられています。
南は4か所でしたが、北は当初1か所(東側の1番出口)のみでした。
のちに「あべのキューズモール」が建設されたことから、連絡口となる2番出口が2014年3月15日から増設されています。
その他
天王寺~阿倍野間も、天王寺駅南部にあった仮設の「天王寺検車区」部分は開削ですが、そこから先はシールド工法で作られています。
この区間は13パーミルの下り区間です。
駅名標。
ここは他駅と変わらず従来のスタイルのものですが、シールドにあわせてやや斜めに架けられています。
当サイトとも関係あり
余談ですが、当サイトのロゴはこの阿倍野駅の壁面がモチーフとなっています。
ロゴを考えている際、阿倍野駅の壁面を見て思いつき、以後10年近く当サイトのロゴとして皆さんにPRしています。
関連リンク
参考文献
大阪市交通局『平成26年3月15日から谷町線阿倍野駅2号出入口の供用を開始いたします』,Wayback machine
あべのキューズモール『地下鉄谷町線阿倍野駅北側改札口のからの連絡通路が利用可能に!』,Wayback machine