万博等で活躍したEVMJバス、計190台の使用停止を発表

万博等で活躍したEVMJバス、計190台の使用停止を発表

非常に残念な結果になってしまいましたね…。

Osaka Metroは、傘下の大阪シティバスやOMタクシー、並びに自社内で使用予定であったEVモーターズジャパン社のバス合計190台を、今後使用しないと発表しました。

安全性への懸念が払拭できず、長期的安定性が確保できないことを理由に挙げています。

 

この車両です

今回使用停止となるのは以下の車両です。

F8 Series2-City Bus(115台)

桜島シャトルバスや、駐車場から会場内への輸送バスとして活躍したモデルです。最も台数が多く、115台が運用されてきました。

色は異なりますが、自動運転バスとして運行されていたのもこのモデルです。

 

F8 Series4-Mini Bus(35台)

会場内輸送バス「e-mover」として運行されてきたモデルです。この車両のみ、国土交通省からのリコール対象となっていました。

 

E1(35台)

オンデマンドバスにて一瞬だけ使用していたモデル。あまりご覧になられた方は多くないのではないでしょうか。

 

ちなみに現在港エリアなどで運行されているこのEVバスは日本のいすゞ製「エルガEV」で、今回の使用停止の対象外となります。

 

導入の経緯

元々無名だったEVモーターズジャパン社のバスが導入されたのは、以下のような理由にあります。

・当時、国産のEVバスでもまとまった数が製造できなかった
(いすゞ製が24台導入されたに留まります)
・西村経済産業大臣が中国製導入に危機感を持ち、日本企業製バスの導入に動いた<参照

 

万博会期中は小さいトラブルこそあったものの、順調に運行されていました。

しかし会場外では、オンデマンドバスで使用されていたE1のブレーキが利かず、中央分離帯に衝突する事故が発生。

閉幕後の11月には、「e-mover」で使用されたF2が、ブレーキ回りの不具合で国土交通省にリコールを届け出ました。

 

これらを受け、万博閉幕後はそれらと無関係なF8も、泉大津などへ分散留置されて使用停止となりました。

その後、今年1月から大型バスF8が旧モビリティパーク会場内に集められ、ナンバーも外されて留置場となる異様な光景が見られました。

 

損失額は…

3月11日に行われた「都市経済委員会」において、公明党の杉田忠裕議員が、EVバスの導入費用について追及されています。

その内訳は以下の通り。

大型(F8)…約5500万円
小型(F2)…約3400万円

大型合計(115台)…約63億2500万円
小型合計(30台)…約1億2000万円
小計…73億4500万円

補助金…国から38億7000万円、府市から4億8000万円
補助金合計…▲43億5000万円
Osaka Metroの負担額…31億6000万円

(E1については答弁がありませんでした)

ざっと見積もっても73億円…。

2024年度の決算で純利益293億円ですから、ちょっと痛い出費ですね…。

 

 

今後の影響

このバスを一般路線へ転用する前提だったこともあり、様々な影響が出始めています。

・現在運行されているバスの置換スケジュールが大きく狂うことに(現行バスにはかなり古い車種が見られます)
・大阪シティバス25号系統での自動運転延期か
大阪シティバス2号系統のEVバス化断念か

混沌としてきましたが、これからどうなっていくのでしょうか…。

 

関連リンク

森之宮に万博のEVバスが大量留置中…一時抹消登録か

【大阪シティバス】25号系統で自動運転バスの実験へ

【大阪シティバス】2号系統のEVバス実験を延期へ

 

参考文献

Osaka Metro『EVモーターズ・ジャパン社のEVバスの今後の使用について




書いた本



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