大阪の地下鉄になくてはならない、この行先案内機。これだけを取っても様々な形態が見られます。
発車標・行先案内機など表記揺れがありますが、大阪市交通局内では「旅客案内表示装置」と呼んでいるようです。
実際に大阪市交通局内Webサイトでも「旅客案内表示装置」との表記が見られ、また、大手メーカーである京三製作所も同様に旅客案内装置と掲載しています。
ここでは、そんな個性豊かで大阪市営地下鉄の風景を作り上げる、旅客案内表示装置を細かく種類別に、マニアックに紹介していきます。笑
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長堀鶴見緑地線タイプ
長堀鶴見緑地線で採用されたタイプ。
ミニ地下鉄になるからでしょうか、圧迫感を考慮して行先案内と次列車表記が別の独立タイプになっています。
日本信号製で、メーカー品番は「FD32630」
2009年に京橋駅のものはリフレッシュ更新(もしくは交換)を受け、輝度が明るくなりました。
堺筋線タイプ
堺筋線のタイプ。四つ橋線と共にはじめてLED式を採用した初期路線の一つ。おそらく直通先である阪急に対応するため(様々な種別がある)に早期に導入されたものと思われます。

また、6両と8両が混在していた当時は両数表示も行なわれてたようです。
その堺筋線のLED表示機は、2012年にフルカラータイプへとリニューアルされました。
製造は京三製作所製。フォントが新ゴになり、4カ国表記が出来るようになりましたが、その影響で視認性は低下しています。
採用当初は現在とは微妙に表記が異なっていました。またLCDタイプでなく、LEDタイプが再び採用された理由として、次のように書かれています。
近年は表示の自由度から液晶ディスプレイ方式の表示器が採用されることが多い中、耐環境性能や保守性などからLED方式が採用されました。
近鉄けいはんな線タイプ
2006年の近鉄けいはんな線開業に伴い、荒本~学研奈良登美ヶ丘で設置されたタイプです。
それまでは反転フラップ式の行先案内だけが表示されるタイプでした。原則的には大阪市営地下鉄御堂筋線で採用されているものと同じ仕様になっている模様です。
ニュートラム
ニュートラムのものは、かつて反転フラップ式のものでしたが、2012年にフルカラーLEDタイプへリニューアルされました。日立製作所製。
「機器調整中」時の表示。 撮影:@OMS32610F
リニューアル前はこのように反転フラップ式のものを採用していました。フォントには南港ポートタウンサン計画に基づき、ナールを使用していました。
参考: 「ニュートラム新型案内表示機 稼働開始(12.11.25掲載)」- Hima-Sta Plus
OTS区間であるコスモスクエア・トレードセンター前、および延伸で発車標が必要になった中ふ頭駅では、このようなLEDタイプも取り付けられていました。 2005.11.16
まとめ
いかがでしたでしょうか。
3回に分けてお伝えしてきた、大阪の地下鉄に設置されている「行先案内機(発車標・旅客案内表示装置」
普段は地味な役割ですが、各路線ごとにフォントや筺体の大きさなど微妙に個性が違うと共に、その路線の個性を生み出していますね。
「いらち」な大阪人にとって、次来る電車が今どこにいるのかを表示するこの表示機は、欠かせない存在です(笑)
乗車される際は、是非一度見てみてくださいね:))
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Photo:Series207,OMS32610F
Writer: Series207 2014/10/02