M.K100系-「SAS」管理人:Osaka Subway WebOwner File #2

M.K100系-「SAS」管理人:Osaka Subway WebOwner File #2

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M.K100系 http://subway-osaka.sakura.ne.jp/ @sas_subway

2001年2月にサイトを開設。大阪市営地下鉄を好きな方なら一度は見たことがある「SAS(Subway’s Announcement Section)」を運営中。 大阪市営地下鉄の放送といえばここに行けば大抵何でも揃うほどの量と、クリアな音質と録音技術には定評がある。現在の音鉄の走りの存在。

 

 

Osaka Subway WebOwner Fileとは

Osaka Subway WebOwner Fileは、大阪市営地下鉄を取り扱う、或いは大阪市営地下鉄が好きなWebサイトオーナーにインタビューするという2014-2015年頃に立ち上げていたサイトの企画です。

今回、後継企画を立ち上げる予定であることから、まずは以前の記事のブラッシュアップを…と思い、5年が経過した今年2020年に再び追記・修正しました。

ですので、記事の内容はおおよそ5年前がベースであることを念頭にお読み頂ければ幸いです。

 

 

–以下、本文–

 

 

駅の自動放送というのは地域ごとの特色が出ていて、その地域に来た!という気にさせてくれる。

 

岡山や広島、東京や仙台まで、ご当地ならではの自動放送を聴くと、以前行った時の風景が蘇ってくる。

 

大阪市営地下鉄の放送もその例に漏れず、「大阪らしさ」を演出する最高の「音楽」であるはずだ。

M.K100系さんは、そんな大阪市営地下鉄の自動放送を録音し続けてきた、大阪市営地下鉄ファンなら誰しもが知っている「SAS」の管理者である。

 

最初に録音した放送は、堺筋線の天神橋筋六丁目から天下茶屋へ向かう区間なんです。

 

と、今の撮り鉄ならぬ、「録り鉄(録音+鉄道ファン)」の原点を語ってくれた。

 

私は、一度録り鉄の実態というものを見てみたかった。

いったいどうやってあのクリアな音質で録音されているのだろうか?

 

その秘密は、マイクと録り方にあった。

 

 

あの人気サイトの収録風景

まずはM.K100系さんについていき、どのように録っているかを実演してもらう。

 

 

場所は、人が少なくなる御堂筋線の新大阪行きの中津~新大阪付近。

M.K100系さんの頭の中には、どうやら収録の際の地図が展開されているようで、サっと録音に向いている場所へ案内される。

 

3_2案内された「4号車4番ドア」 ここがベストな場所なのだそうだ。

 

 

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M.K100系さんの録音風景。スピーカーにマイクを0距離で当てて、音漏れがないように録音されている。

 

録音に関しては、21系や10系VVVF車のT車(付随車、モーターが搭載されていない転がるだけの車両)が向いていますね。

車端の貫通扉の部分にスピーカーがあるんですが、 ここが録音のベストポジションです。

ポールスターはいい電車ですが、録音には向かない電車ですね(笑) 天井が高いのと、車端部にスピーカーが無くて綺麗に録れないんですよ。 新大阪だと5号車が階段付近なので、4号車側に移動するのがベストです(笑)」

 

 

もはや、素晴らしいの一言。好きでもここまで好きな方はそうそういない。

よほど大阪市営地下鉄での録り鉄をこなされている方でないと、こういう芸当はできない。

 

 

私自身、インターネットで大阪市営地下鉄関係のWebサイトを閲覧し始めたのは、この「SAS」がきっかけ。SASファンになって、かれこれ10年になるだろうか。

 

積もる年月を経て、今回このような機会に巡りあえたので、聞きたいことがありすぎる私はかなりうずうずしながらもインタビューを開始した。

 

 

 

好きな車両と、録音に向く車両とは違う

―大阪市営地下鉄を好きになったきっかけはなんだったのでしょうか。

 元々私は阪急沿線に住んでいて阪急電鉄が好きだったんですが、学生時代に堺筋線で通学するようになって、その頃から録音しだしました。

 

 

― ん、ちょっと待って下さい。堺筋線が好きになったきっかけというのはわかるんですが、それが録り鉄に行くということにつながりますか?

 「そうですね。写真とかはやってる人が多かったですし、当時は音声録音をされている方っていうのはほとんどいなかったこともあります。

 

写真って皆さん綺麗に撮影されるじゃないですか? 

でも、音に関しては、音質の良いものを公開しているところが少なかったので、私が挑戦してみようかな?という想いがあったのがきっかけですね。

 

昔から駅のアナウンスとか自動放送とか、そういうのは好きだったんです。今の大阪市営地下鉄の自動放送の声は秀平真由美さんという方が担当されていますが、 その前の方のアナウンスも録音しておけばよかったなぁと思います。

録音に関しては色々試しましたよ(笑) 今はスピーカーにくっつけてますが、当時は網棚にマイクを置いたり して録音するなど、本当に色々試行錯誤していました(笑)」

 

 

 

―それでは、好きな車両について教えて下さい。

 今は北急使ってるんで、ポールスターが好きですが、先ほども言ったように録音には向かない車両ですね(笑)好きな車両と録音に向く車両というのは違います(笑) 

 

―興味深いですね(笑) では録音に向く車両というのは?

 そうですね、やっぱり新20系列は比較的録音しやすいです。御堂筋線に関しては10系VVVF車でしょうか。21系とは音が違いますね。21系は音にチリチリとノイズがあるんです。 10系はそれはなくクリアなんです。

現在サイトで公開している放送は、御堂筋線は10系VVVF車、中央線は20系、他線は新20系列で録音したものを公開しています。相互直通運転先の列車というのは だいたいスピーカーから発する音が「鼻声」気味なんですよ(笑) 多分、乗入れ先の手動放送向けのスピーカーに調整されているんだと思います。阪急とか手動放送ばかりですしね

 

 

 

―録音している中で、一番好きな放送というのはありますか?

 地下鉄好きには割と有名かと思いますが、堺筋線の天神橋筋六丁目行きの、扇町から天六へ向けての車内放送ですね(笑)めちゃくちゃ早口なのが特徴のアレです。

特に、以前「快速急行」ってあったじゃないですか?あの時がめちゃくちゃ早口でした。別に停車駅を言うとかではないんですが…。

あれ元の音声の収録時、マイクと密着させて録音している と思うのですが、急ぎすぎて秀平さんの呼吸の音もよく聞くと入っているんですよ(笑) 多分ワンフレーズで言っていると思うので、収録作業が大変だったんだなあと思うと(笑)

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下から見上げるとこんな感じに。この棒状のものは東急ハンズで売っていて、自作でマイクとつなげたそうだ。

録音現場を撮影しているというなんともシュールな取材風景がそこにはあった。

 

これまでの録音数は、MD30枚

―Webサイトを開設されたのは2001年とお伺いしていますが、音配信をされるにあたり、当時はADSL回線なども整備されてなくアップロードが大変だったのではないですか?

 そうですね。あの頃はアナログでつないでいたので、電話をつなぎっぱなしにしてるのと同じ状態になりますから。電話代が7、8,000円も来て怒られた記憶があります(笑)

その反省でアナログ回線のお得なプランに入ったのですが、それでも5,000円程度の請求があったように思います。ファイルの配信自体は圧縮して軽くしていたので、時間的な負担はそこまでなかったように思います。


 

―1路線全てを録音しようと思ったら、一日で済みますか?

 済みませんね(笑) 路線ごとに難易度があって、千日前線は元々低かったんですが最近レベルが上がってちょっと難しくなりました(笑) 

混雑する区間が多くなって、以前はなんば・日本橋・谷町九丁目あたりで降りる方が多かったのですが、最近はそれらの駅を過ぎても結構乗車されていますね…。

なるべく早朝などの暇な時間を狙っていくのです。 ただ、早朝って車内放送の音も小さめなんです。千日前線はまだマシな方ですが、中央線はもう『極小』ですよ(笑)

 

 

―機材は、何を使用されているんですか?

 Sonyの「MZ-R55」という機種です。こいつは2代目で、初代の機器は壊れちゃいました。なので、同じものをオークションで買いなおして使用しています(笑)

当時の購入時はおおよそ2・3万ほどでした。今のPCMレコーダーと同程度の値段です。今も昔もあんまり価格は変わりませんね。

あと、録音したMDはディスクエラーがでたもの以外は全て保管してあります。 おおよそ20~30枚ほどになるでしょうか。そのデータを更にバックアップして、DVDディスクにも記録しています。録音したものは公開するにあたって、PC上で編集します。

今は「Sound Engine」というソフトを使ってデータ編集しています。mp3データにはID3タグが入っていますが、これらは「Super Tag Editer」というソフトを使って付与しています。

 

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M.K100系さんが愛用するMZ-R55

マイク感度の設定項目があるのはSonyだけだそうで、この機能はとても重宝しているという。

 

 

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マイクはSony製「ECM-MS907」を使用。

 

 

最新車両と最古車両。意外な録音難易度の二者関係

―畿阪(きはん)レールコムネットさんに「技術指導」という形でSASが絡んでいますが、お二人はお知り合いなのですか?

そうですね。学生時代からの付き合いです。

二人でどこかへ行ったりもするほど仲も良いですね! 彼とは割と頻繁に会っています。

 

 

―ハンドルネームの「M.K100系」というのはどういった理由で名づけられたのですか?

お恥ずかしい話なんですが、昔はだいぶ太っていたんです。100kg近くありましたね。今とは全然違うでしょう?(笑) 

100という数字はそこからです。 M.Kというのは私の本名の頭文字からとったもので、間の「.」は特に意味はありません。「系」は、鉄道でよくつけられる「~系」というところから採ったものです。

 

 

―影響を受けられたWebサイトというものはありますか?

 当サイトからもリンクを貼っているのですが、Sound of Station(http://melody.pos.to/)さんにはかなり影響を受けていました。

リュームの多さと音質の綺麗さが素晴らしかったんです。是非行ってみてください! 

 

 

―今、一番関心のある鉄道動向について教えて下さい。

やっぱり30系ですね。どんどん廃車になって、30000系がどんどん増えていっている現状についてでしょうか。

余談ですが、30000系というのは録音しにくい車両です(笑) スピーカーが乗降用扉付近についているので、一般客さんの邪魔になるしうるさいということもあるので 録音には向かない車両です。音質は流石は最新車両なだけあって非常にクリアなのですが…。

30系車両に関しては、録音という面では全くスルーしていたんですが 録音してみると案外音が大きく、少し鼻声気味ではありますが、割と録音しやすいもので意外でした。 

 

 

―今後のビジョンについて教えてください。

ビジョンですか…(笑) まぁどこまで続けていけるのかな?という想いはあります。

実生活が忙しくなってきているので、なかなかサイトの方に時間が裂けないのが現状です。

でも多忙になって更新できなくなったとしても、Webサイト自体は今後も残す予定です。ご安心ください(笑)

 

 

「ユーザーさん・閲覧者の方は、私のサイトがどのように使われているか、どんなシチュエーションで利用されているのかが気になりますね。」と語ったM.K100系さん。

惜しみない録音技術をもってして高音質で録音され、公開されている彼に、是非応援メッセージやご意見をお送りしてみては如何だろうか。

 

SASへはこちら

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SAS(Subway’s Announcement Section)
http://subway-osaka.sakura.ne.jp/

 

文章中の写真の著作権は著作者に帰属します。無断転載は固くお断りします。

Interview:Series207

Writer:Series207  2015/6/02
Rewrite:2020/10/16



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