今から22年前の1997年(平成9年)12月18日。
この日は、中央線大阪港~コスモスクエア間が開業した日です。
「公共交通ではない」
当時は大阪港トランスポートシステム(OTS)の所属路線として開業しました。
南港地区におけるATC・WTCの建設と共にアクセス路線として整備されたのですが、大阪市交通局の建設では「公共交通ではなく利益誘導である」として認可がおりず、第三セクターである大阪港トランスポートシステムに委託した経緯があります。
また、原則的に軌道法で建設される大阪市営地下鉄ですが、この区間だけは上記の理由もあって鉄道事業法として建設されています。
運賃が高すぎる
別会社として運行することで、運賃が二重徴収(大阪市営地下鉄~大阪港駅と、大阪港駅~コスモスクエア駅・230円)となり、大阪市内からコスモスクエア駅までが450円超えの運賃設定となってしまいました。
このことから利用者が低迷した結果、大阪市交通局に車両・運営権を譲渡することになり、現在に至っています。
また、現在でも「第三種鉄道事業者(車両を持たず施設のみを貸し出す)」として登録されており、営業係数が26.1(100円稼ぐのにコストが26.1円でいい)と日本一営業係数が低い企業として、鉄道有識者の中では地味に有名な存在です(笑)
OTS系として所属していた2本の列車は、その後しばらく中央線内で運行された後、2006年3月に谷町線に22系62編成・63編成として転属され、現在も谷町線で運用中です。
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Photo,Writer : Series207 2017/12/18