2025年国際博覧会(万博)とカジノを含む統合型リゾート施設(IR)の候補地となっている大阪湾の人工島・夢洲(大阪市此花区)への交通アクセスについて、大阪府は1日、IR誘致が実現しなかった場合でも鉄道を整備する方針を明らかにした。(中略)
万博では、大阪市営地下鉄中央線を延伸して新設する夢洲駅(仮称)をアクセスの中心に想定。府と大阪市は整備費を約540億円と試算し、IR事業者にも一部負担を求める方向で検討している。
出典:http://www.sankei.com/west/news/170602/wst1706020031-n1.html
先日、大阪府は万博やIR計画が頓挫しても、夢洲への鉄道路線アクセスを確保することを発表しました。
この計画では、京阪中之島線延伸案や、JR桜島線の延伸案などが答申されていますが、その中でも最もコスト的に安い(約500億円)ルートとして提示されるのが、夢洲と咲州(コスモスクエア)を結ぶ、中央線延伸案です。
実は、現在稼働中であるコスモスクエアから夢洲を結ぶ「夢咲トンネル」は、鉄道用のトンネルが既に完成しています。
既に基礎構築が施工されている
出典:国土交通省<http://www.pa.kkr.mlit.go.jp/kobegicyo/gijyutsu/tinmai.html>
夢洲トンネルは、両端に道路、真ん中を鉄道…という具合に、既にトンネルの基礎構築は完成しているのです。
大阪市営地下鉄中央線(第三軌条線、750V、設計最高速度70km/h)としての規格で構築が完了していて、電気設備や線路道床などを敷けば、比較的短期間で鉄道を通すことが出来そうです。
出典:中島 興健『土木施工 51』株式会社オフィス・スペース、2010年7月
施工区間はこの図。左側がコスモスクエア(咲州)、真ん中が大阪湾で右側が夢洲になります。
Googleマップと見比べると、だいたいの位置関係がわかるかと思います。
夢洲駅は、現在道路が通っている場所よりやや西側に設置されるようですね。
参考文献
中島 興健『土木施工 51』(株式会社オフィス・スペース,2010年7月)
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Photo,Writer :Series207 2017/6/06