大阪メトロは、2020年12月8日よりJR西日本との連絡ICOCA定期券を発売すると発表しました。
JR西日本はICOCAの発行事業者であるにも関わらず、これまで連絡定期券が作れませんでした。民営化後2年半でようやく対応となります。
また、ICOCA定期券は発売するものの磁気定期券については今後も発売はないとのことです。
お世話になっているhitoさんのブログやツイートを見ていると、かつて国鉄時代には連絡定期券制度があったものの運賃制度の違いやエリアが広がって複雑になったことで国鉄側が対応を嫌って昭和41年(1966年)9月に制度を廃止。
そのまま数十年間もの間、未対応なの状態が続いたのだそうです。
つまり、今回のJRとの連絡定期券復活は54年ぶりのものとなります。
ICOCA連絡定期券 発売概要
・オーソドックスな定期券と同じく、通勤/通学用 1・3・6ヶ月を発売
・JR区間は中学生運賃、小学生運賃の適用あり。大阪メトロは一律の通学割価格
・大阪メトロ側の発売箇所はピンク色の券売機、および定期券販売所
(ただし、学生定期券のような身分証明書が必要となる場合は定期券販売所のみの対応となります)
・JR西日本側の発売箇所はみどりの窓口、みどりの券売機
(こちらも、学生定期券のような身分証明書が必要となる場合はみどりの窓口のみの対応となります)
・「JR西日本⇔大阪メトロ⇔JR西日本」、および「大阪メトロ⇔JR西日本⇔大阪メトロ」という形態の発行はできません
・近鉄が発行する「KIPS ICOCA」、および各種「記念デザインICOCA」に連絡定期券を載せる事はできません
対象エリアは…
JR西日本は広大な営業エリアを持っているので、さすがに全線・全駅に対応している…というわけではありません。
大阪メトロ側は全駅は対応していますが、JR西日本側の対応駅はざっくり言うと次の通りです。
・京都・神戸・宝塚…対応
・和歌山・奈良・関西空港…非対応
…ちょっとざっくりすぎでしょうか。
もう少し詳しくいうと、以下の範囲になります。

乗換駅 | 発売範囲 |
新大阪・大正・弁天町・天王寺・長居・鶴橋・玉造・森ノ宮・京橋・鴫野 | JR:京都線京都~大阪、神戸線大阪~舞子、宝塚線新三田~尼崎、学研都市線京橋~松井山手、大和路線JR難波~王寺、阪和線天王寺~日根野 および、大阪環状線・ゆめ咲線・東西線・おおさか東線・和田岬線・羽衣支線の全駅 地下鉄:全線 |
大阪・北新地(梅田、東梅田、西梅田) 海老江(野田阪神) 新今宮(動物園前) JR難波(なんば) 大阪天満宮(南森町) 天満(扇町) 高井田中央(高井田) |
上と同じ |
比較的大阪への通勤圏が多いであろう、奈良地区・和歌山地区での取り扱いがないのは少々不便ですね。
一方で、京都・神戸・宝塚地区からは非常に利便性が高まります。
当サイトでは、JRの他にも各社私鉄がICOCA連絡定期券に対応しているかどうかをまとめた記事をこちらで詳しく解説していますので、あわせてご覧ください。