【解説】2021年度の大阪メトロはどうなる?事業計画を発表

【解説】2021年度の大阪メトロはどうなる?事業計画を発表

Osaka Metroは、2021年度の事業計画を発表しました。

これにはOsaka Metroとしての行動スケジュールが書かれていて、今後どのような動きを見せるのかが大雑把にわかるので地下鉄好きとしても見逃せないところです。

今日はそんな事業計画書から、個人的に気になった点をピックアップして皆さんに紹介していきたいと思います。

 

 

1.ホームドア設置

2025年度末までに可動式ホーム柵を全駅に設置。2021年度末までに御堂筋線全駅、四つ橋線2駅に設置し、1日あたりの利用者10万人以上の駅全駅で設置を完了予定。

2025年度までにホーム柵(ホームドア)を全駅へ設置することは既に既報通りですね。

今年度(2022年3月末まで)は御堂筋線全駅と、四つ橋線の2駅(大国町・西梅田)への設置が計画されています。

ちなみに、今年度でOsaka Metro全133駅のうち、半分を超える76駅への設置が完了予定。既に半分もの駅にホームドアが設置されているんですね~…

 

 

2.駅リニューアル

出典:「駅デザイン案をブラッシュアップ 5駅のリニューアルデザインを決定しました

2025年度末までに御堂筋線9駅、中央線6駅のグランドリニューアル完了を目指し、2021年度は心斎橋駅及び動物園前駅に続き、大国町駅、堺筋本町駅、大阪港駅のリニューアル工事に着手。

今年度は現在着工している心斎橋・動物園前駅の他、大国町・堺筋本町・大阪港の3駅も工事に着手し始めるとのこと。駅リニューアルがこれまでにないハイペースで進んでいっています。

また、ここではカウントされていないようですが、ニュートラムについてもリニューアル工事がスタートしています。

中津のような近未来的な駅がどんどん登場していくのでしょうか。楽しみですね~!

 

【現在工事施工中】
・心斎橋駅
・動物園前駅
・南港東駅

【2021年度着工予定】
・大国町
・堺筋本町(中央線)
・大阪港

 

 

3.不動産・都市開発

既存資産の徹底活用として中百舌鳥、(借地)幸町南側・朝潮橋駐車場跡プロジェクトを開業予定。

土地開発の項目へ新たに中百舌鳥・朝潮橋が明記されました。朝潮橋駐車場跡地はおそらく現在のMetrosa近くと思われますが、注目されるのが中百舌鳥

確かに中百舌鳥検車場近くには広大な土地があるものの、地下には検車場(車庫)があることから基礎を深く打つような建物は建てれず、どのような土地の活用法となるのか注目です。

 

今年度はOsaka Metro 天神橋筋六丁目ビルや四天王寺前夕陽ヶ丘駅の出口にある物件が開業しています。2025年度末には、不動産を53ヶ所にまで拡大する見通しです。

 

その他、現在発表されている物件は以下の通り。恵美須町PJについては残念ながら撤退となりました。

【2021年4月までに開業した物件】
・四天王寺前夕陽丘3号PJ リノベ・店舗 2021年1月(予定)
・天神橋筋六丁目PJ 新築・商業施設 2021年2月(予定)
・恵美須町PJ 2021年2月開業予定 →インバウンド観光客の見通しが立たず売却
・朝潮橋変電所PJ 新築・商業施設 2021年3月(予定)

【今後着工予定】
・中百舌鳥(場所不明、2021年度開業予定)
・朝潮橋駐車場跡地(2021年度開業予定)
・幸町(南側)PJ 新築・事務所 (2021年10月開業予定)
・幸町(北側)PJ 新築・賃貸マンション (2022年7月開業予定)
・上本町6丁目PJ 新築・定借分譲マンションなど (2023年開業予定)
・森之宮車両工場跡地の大規模再開発(年度不明)
・夢洲の大規模開発(年度不明)

※PJはプロジェクトの意

 

【大阪メトロ】今後の不動産開発スケジュールまとめ

 

 

4.顧客満足度3位

2025年度に鉄道で顧客満足度調査(JCSI)3位内を目指す

鉄道では毎年阪急電車がトップを獲得している、顧客満足度調査。

2025年度までにこのランキングの3位にまで持ってくることを目標に掲げています。

ちなみに、このランキングには既にOsaka Metroも調査対象となっているんですが、残念ながら現在はトップ12位にも入っていない状態。

あと4年で京王電鉄をも超える満足度を獲得することが出来るのでしょうか…?

 

 

【参考】2021年度 JCSI(日本版顧客満足度指数) 調査、近郊鉄道部門

 企業名
 1位  阪急電鉄
 2位  京阪電車
 3位  京王電鉄
 4位  東急電鉄/西日本鉄道
 6位  京浜急行電鉄
 7位  阪神電車
 8位  相模鉄道
 9位  東京メトロ
 10位  小田急電鉄
 11位  名古屋市営地下鉄
 12位  西武鉄道

※Osaka Metro…ランキング圏外

 

 

5.MaaS

MaaS部門にも力を入れます。

例えば鳴り物入りで登場した、スマホで呼んで乗るオンデマンドバス

現在は生野区1路線、平野区2路線で社会実験が行われている最中ですが、この結果をフィードバックして更にエリア拡大を目指すとのこと。

また、夢洲ではレベル4自動運転車両の実証実験もスタートします。

 

 

参考文献

Osaka Metro『Osaka Metro Group 2021年度 事業計画について

Osaka Metro『移動等円滑化取組計画書』 令和2年7月6日

公益財団法人日本生産性本部『2020年度 JCSI(日本版顧客満足度指数)第4回調査結果

 




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