北大阪急行の8000形ポールスター号の3編成が、今後9000形へ置き換えられることが明らかになりました。
具体的な時期については未定となっています。
改修から「新造」へ
情報は北大阪急行が提出した移動円滑化取組計画書から。
昨年2022年の同資料には
8000 形 2 編成の大規模改修若しくは新造車への更新(時期未定)
8000 形 1 編成、9000 形 4 編成の改修(時期未定)
出典:北大阪急行 1)
と、8000形2本は更新か新車へ代替、1本は存置して改修する方針が記載されていました。
ところが、今年度に入ってこの方針を転換したようで、下記のような記載に切り替わっています。
8000形 3編成については、基準に適合している9000形へ置き換えを行い、新基準に適合させていく計画。
出典:北大阪急行 2) 、赤枠は筆者追記
昨年に記載されていた「8000形の大規模改修」という文面は消え、3本全てを9000形へ置換える方向に舵を切ったようです。
液晶が厳しい?
方針転換を余儀なくされた理由の一つに、車内液晶装置の設置が難しいことが原因にありそうです。
運賃決定時のパブリックコメントに関する書類内にて、8000形へのLED表示装置の取り付けは困難であるという情報を出していました。
(パブコメ)相互乗り入れをしている大阪メトロ御堂筋線の車両(21 系と 30000 系)には液晶の車内案内表示器が設置されていますが、北急さんの 8000 形(ポールスター号)にはありません。数年前に床下機器と内装の更新をして綺麗にされたと思うのですが、デザインは未来を行っている車両なのに液晶の車内案内表示器が無いのは不便だと思います。
(国の返答)いただいたご意見について北大阪急行電鉄にお伝えしたところ、8000 形は車両構造の制約等から車内案内表示器の設置は困難とのことです。
出典:国土交通省近畿運輸局 3)
今回の「移動円滑化取組計画書」は、全ての乗客が円滑に鉄道を利用できるようにするバリアフリー関係の書面です。
車内液晶表示はこの一環で設置されており、外国人や耳が聞こえない乗客でも円滑に鉄道を利用できる為のバリアフリー的側面があります。
すなわち、8000形への液晶設置ができれば昨年度計画のように1編成だけでも残して…ということだったのかもしれませんね。
ひとまずは2024年3月の箕面延伸を控えておりそこまでは持ちそうですが、開業フィーバーが一段落すると具体的に廃車の動きが出てくるかもしれませんね。
名車、8000形の引退カウントダウンがいよいよ始まっています…。
関連リンク
参考文献
- 北大阪急行「移動円滑化取組計画書」2022年6月13日
- 北大阪急行「移動円滑化取組計画書」2023年6月12日
- 国土交通省近畿運輸局「北大阪急行電株式会社の鉄道事業及び軌道事業の旅客運賃の設定認可申請に関する意見募集の結果について 」、2023年8月9日