大阪市交通局新20系車両は、1990年5月より営業運転を開始した、御堂筋線・谷町線・四つ橋線・中央線・千日前線用の車両です。
<編成表はこちら>
30系・50系といった大量増備されてきた車両を置き換えるべく誕生し、8年に渡って全国の車両メーカーより発注されてきた経緯があります。
基本的な仕様は共通ですが、設計と関係がない場所については大量生産の効率化を優先したため、メーカーの裁量に任されている部分が見受けられます。
外観デザインの特徴
基本設計は先代20系(上画像)をそのまま受け継いだものとなり、MT車の配列や機器構成などほぼ同一となっています。
外観構造は先代20系のアルミ構造と違って、30系以来の大阪市交通局の伝統ともいえるシルバーカーの伝統を脈々と受け継いだ無塗装ステンレス製車両が再びベースとなり、軽量化されています。
前面デザインについては真ん中にヘッドライト、その両脇に尾灯を配置するというこれまでにない斬新なものとなっており、非常用扉は右側いっぱいに寄せられています。
ラインカラーは側面においてはこれまで扉間に配置され、マルコマークがつけられていました。
が、新20系より車体全体に巻かれたものとなっており、また補助色として白色が配置されました。
新20系編成表
21系(全18編成)
形 式 | 21600 | 21000 | 21100 | 21700 | 21400 | 21800 | 21500 | 21300 | 21200 | 21900 |
車体構造 | ステンレス | |||||||||
自 重 | 32.0t | 36.0t | 36.0t | 26.0t | 36.0t | 24.5t | 24.5t | 36.0t | 36.0t | 32.0t |
定 員 | 130 | 140 | 140 | 140 | 140 | 140 | 140 | 140 | 140 | 130 |
車体長 | 先頭車18,900mm、中間車18,700mm | |||||||||
車体幅 | 先頭車2,890mm、中間車2,880mm | |||||||||
車高 | 3,745mm | |||||||||
制御方式 | VVVFインバータ制御装置(回生ブレーキ応荷重装置付) | |||||||||
主電動機(5M5T) 定格電圧550V 3相かご形誘導電動機 定格出力140kw(4台/両) |
○ | ● | ● | ○ | ● | ○ | ○ | ● | ● | ○ |
歯車比 | 7.36≒103:14 | |||||||||
運転台 | ツーハンドル(P4、N1、B6、EB1) | |||||||||
営業最高速度 | 70km/h | |||||||||
台 車 | 空気ばね付全溶接構造、車輪径860㎜、固定軸距2,200㎜ | |||||||||
加速度 | 2.8km/h/s | |||||||||
減速度 | 3.5km/h/s(常用最大) 4.5km/h/s(非常時) | |||||||||
集電方式/電圧 | 第三軌条集電/直流750V | |||||||||
集電装置 | 第3軌条上面接触式 | |||||||||
(設置台車) | ● | ● | ○ | ● | ● | ○ | ○ | ● | ● | ○ |
所属 | 中百舌鳥検車場 |
22系(全29編成)
形 式 | 22600(Tec2) | 22100(Ma2) | 22800(M) | 22300(T) | 22200(Mb1) | 22900(Tec1) |
車体構造 | ステンレス | |||||
自 重 | 32.0t | 36.0t | 24.5t | 36.0t | 36.0t | 32.0t |
定 員 | 130 | 140 | 140 | 140 | 140 | 130 |
車体長 | 先頭車18,900mm、中間車18,700mm | |||||
車体幅 | 先頭車2,890mm、中間車2,880mm | |||||
車高 | 3,745mm | |||||
制御方式 | VVVFインバータ制御装置(回生ブレーキ応荷重装置付) | |||||
主電動機(5M5T) 定格電圧550V 3相かご形誘導電動機 定格出力140kw(4台/両) |
○ | ● | ○ | ● | ● | ○ |
歯車比 | 7.36≒103:14 | |||||
運転台 | ツーハンドル(P3、N1、B6、EB1) | |||||
営業最高速度 | 70km/h | |||||
設計最高速度 | 70km/h | |||||
加速度 | 2.5km/h/s | |||||
減速度 | 3.5km/h/s(常用最大) 4.5km/h/s(非常時) | |||||
集電方式/電圧 | 第三軌条上面接触式 / 三相交流750V | |||||
集電装置 | ||||||
(設置台車) | ○ | ● | ● | ○ | ○ | ○ |
所属 | 大日検車場 |
23系(全22編成)
形 式 | 23600(Tec2) | 23100(Ma2) | 23800(M) | 23300(T) | 23200(Mb1) | 23900(Tec1) |
車体構造 | ステンレス | |||||
自 重 | 32.0t | 36.0t | 24.5t | 36.0t | 36.0t | 32.0t |
定 員 | 130 | 140 | 140 | 140 | 140 | 130 |
車体長 | 先頭車18,900mm、中間車18,700mm | |||||
車体幅 | 先頭車2,890mm、中間車2,880mm | |||||
車高 | 3,745mm | |||||
制御方式 | VVVFインバータ制御装置(回生ブレーキ応荷重装置付) | |||||
主電動機(5M5T) 定格電圧550V 3相かご形誘導電動機 定格出力140kw(4台/両) |
○ | ● | ○ | ● | ● | ○ |
歯車比 | 7.36≒103:14 | |||||
運転台 | ツーハンドル(P3、N1、B6、EB1) | |||||
営業最高速度 | 70km/h | |||||
設計最高速度 | 70km/h | |||||
加速度 | 2.5km/h/s | |||||
減速度 | 3.5km/h/s(常用最大) 4.5km/h/s(非常時) | |||||
集電方式/電圧 | 第三軌条上面接触式 / 三相交流750V | |||||
集電装置 | ||||||
(設置台車) | ○ | ● | ● | ○ | ○ | ○ |
所属 | 緑木検車場 |
24系(全2編成)
形 式 | 24600(Tec2) | 24100(Ma2) | 24800(M) | 24300(T) | 24200(Mb1) | 24900(Tec1) |
車体構造 | ステンレス | |||||
自 重 | 32.0t | 36.0t | 24.5t | 36.0t | 36.0t | 32.0t |
定 員 | 130 | 140 | 140 | 140 | 140 | 130 |
車体長 | 先頭車18,900mm、中間車18,700mm | |||||
車体幅 | 先頭車2,890mm、中間車2,880mm | |||||
車高 | 3,745mm | |||||
制御方式 | VVVFインバータ制御装置(回生ブレーキ応荷重装置付) | |||||
主電動機(5M5T) 定格電圧550V 3相かご形誘導電動機 定格出力140kw(4台/両) |
○ | ● | ○ | ● | ● | ○ |
歯車比 | 7.36≒103:14 | |||||
運転台 | ツーハンドル(P3、N1、B6、EB1) | |||||
営業最高速度 | 70km/h | |||||
設計最高速度 | 70km/h | |||||
加速度 | 2.5km/h/s | |||||
減速度 | 3.5km/h/s(常用最大) 4.5km/h/s(非常時) | |||||
集電方式/電圧 | 第三軌条上面接触式 / 三相交流750V | |||||
集電装置 | ||||||
(設置台車) | ○ | ● | ● | ○ | ○ | ○ |
所属 | 森之宮検車場 |
25系(全17編成)
形 式 | 25600(Tec1) | 25100(Mb1) | 25300(Mb2) | 25900(Tec2) |
車体構造 | ステンレス | |||
車 種 | ||||
自 重 | 32.0t | 36.0t | 36.0t | 32.0t |
定 員 | 130(座席33) | 140(座席39) | 140 | 140 |
車体長 | 先頭車18,900mm、中間車18,700mm | |||
車体幅 | 先頭車2,890mm、中間車2,880mm | |||
車高 | 3,745mm | |||
制御方式 | VVVFインバータ制御装置(回生ブレーキ応荷重装置付) | |||
主電動機(5M5T) 定格電圧550V 3相かご形誘導電動機 定格出力140kw(4台/両) |
○ | ● | ● | ○ |
歯車比 | 99:16≒6.16 | |||
運転台 | ツーハンドル(P3、N1、B6、EB1) | |||
営業最高速度 | 70km/h | |||
設計最高速度 | 70km/h | |||
加速度 | 2.5km/h/s | |||
減速度 | 3.5km/h/s(常用最大) 4.5km/h/s(非常時) | |||
集電方式/電圧 | 第三軌条上面接触式 / 三相交流750V | |||
集電装置 | ||||
(設置台車) | ○ | ● | ● | ○ |
所属 | 森之宮検車場 |
転属
2006年:24系が谷町線22系へ
撮影:もぐら様
20系31~39編成の中間更新時期が迫っていましたが、おりしも近鉄けいはんな線開業に伴う高速化改造が必要だったこともあってそれらを同時に施工する方がコスト的にも安価ということで、中央線24系とのトレードという形で転属が行われました。
当初OTS系はそのままで24系03~11編成が転属予定だったものの、OTS線が大阪市交通局へ合併されたことを踏まえて05~11編成とOTS系2編成が対象となりました。
車号は当初番号+50となり、OTS系については61編成の続番となりました。
2015年:23系が中央線24系へ
四つ橋線がダイヤ改正による運用減で1本余剰となったことから、輸送力増強目的で中央線24系へと転属されました。
対象となったのは23系06編成(23606F)で、95km/hへの高速化・ワンマン化改造・中間更新がセットで施工されました。車号は+50された「24系56編成」となっています。
2017年:22系が四つ橋線23系へ
撮影:超新型様
四つ橋線のホームドア施工に伴う予備編成確保の為、22系06編成(22606F)が四つ橋線23系へと転属されました。
あわせて中間更新工事も施工。車号は+50された「23系56編成」となりました。
2023年:谷町線22系が廃車開始
撮影:もぐら様
長年大所帯を誇った新20系グループも、2023年から廃車が始まりました。
第一陣となったのは2005年頃に中央線から谷町線へ転属した22655Fで、未更新のまま廃棄されていきました。
今後の動き
2023年現在、中央線へ最新の400系と30000A系が投入されており、それに伴って24系は谷町線へ転属を開始しています。
また、谷町線22系にも今後数本廃車が出るものとみられます。
写真
撮影:もぐら様