前回と前々回と前々々回に引き続き、大阪市営地下鉄のサインシステムのお話。
これまでの大阪市営地下鉄のサインシステムを振り返ると、
「はね」が特徴的なヒゲ文字(新規採用は昭和51年まで)
↓
「はね」がなくなった、オリジナル文字(守口-都島開業区間)
↓
ゴシック4550(本町駅での先行試作版・営団地下鉄と同じ)
↓
見出しゴMB31
↓
ヒラギノUD角ゴ(最新)
という歴史を辿っていますが、未だその初期の文字であるヒゲ文字の看板も、かなり残されています。
以前ご紹介した天王寺駅の他に、東梅田駅や谷町九丁目駅などにその様子を見ることが出来、野田阪神駅には2番ホームにホーム使用では唯一、現役のものがあります。
その中でもヒゲ文字だけでなく、まさに開業当時の雰囲気を残す駅がありました。
西長堀駅です。
サインシステムだけでなく、出入口の味気ないコンクリート+クリーム色塗装のみというレトロな出入口
5・6番出口にその様子を伺うことが出来ます。
このタイプの出入口は、昭和20年代の御堂筋線天王寺~昭和町駅開業当初まで遡ることが出来、当時の文献にも同じような出入口の写真が掲載されています。
終電延長で時刻表記の部分だけが上から張り紙をされて往時の雰囲気はやや損なわれましたが、長堀鶴見緑地線心斎橋~大正の延伸があり、更新の機会があったにも関わらず、今でもこうして現役で稼動しています。
なぜこうなっているのかですが、前ブログ時代に千葉みなとさんからこんなコメントを頂きました
>私の勝手な考察ですが、ヒゲ文字が残っている案内板は地下鉄単体の出入口ではなく、周辺の地下街・またはビルの出入口を兼ねた出入口にこのタイプが多く残っているように思います。(以前、西梅田駅・御堂筋線本町駅でもヒゲ文字を確認していますが、条件が同じです。)
ビルの管理者を介して案内を交換しないといけなくなるので交換が遅れているor手付かずのままなのではないかと考えています。西長堀駅も5番出口側にはビルの案内が書かれてある電照式看板が置いてありました。
http://d.hatena.ne.jp/series207/20140528/1401283755#c ― α207より
確かに何かしら別の管理者が管理しているところでは、ヒゲ文字などの旧来表記が多い気がします。
憶測ですが、この線の想像はおそらく真実に近いところではないでしょうか。
関連リンク
日常や当サイトで取り上げないような他の大阪市営地下鉄の話題ならこちら
文章中の写真の著作権は著作者に帰属します。無断転載は固くお断りします。
Photo,Writer : Series207 2015/06/04