撮影:みどう様
自著「マルコに恋して」でもご紹介しましたが、1980年に地下鉄で初めて取り付けられ36年間も運用され続けた喜連瓜破駅のエレベーターが、リニューアル工事を終えて供用を開始した模様です。
喜連瓜破のエレベーターを特別視する理由
撮影:Osaka-Subway.com
どこにでもある普通の役エレベーターのように思えますが、この喜連瓜破駅のエレベーターは1980年の路線開業時に地下鉄として初めて設置された、栄誉あるエレベーターです。
当時はまだ駅にエレベーターという概念自体がない時代で、NPO法人「誰でも乗れる地下鉄をつくる会」の働きかけによって作られた経緯があります。
大阪地下鉄の、ひいては日本の地下鉄では営業用として最古のエレベーターでしたが、付近に障害者施設があった関係で、リニューアルに必要な長時間の時間(休業)が取れず、長らく置き換えがなされていませんでした。
事故が発生していた
しかしながら、2016年7月にはエレベーターが停止し男子学生が長時間取り残される事故も起きるなど、老朽化に伴う様々な不具合・経年劣化も見られ、ようやくこの度リニューアル工事の運びとなりました。
2日午前8時35分ごろ、大阪市営地下鉄喜連瓜破(きれうりわり)駅(同市平野区喜連)の改札階と地上階を結ぶエレベーターが停止し、登校中の高校1年の男子生徒(15)が閉じ込められた。男子生徒は約1時間後に救出されたが、体調不良を訴え病院に搬送された。大阪市交通局で原因を調べている。
交通局によると、エレベーターは、先月27日の定期点検時に異常は確認されなかった。設置は昭和55年11月と古く、市営地下鉄で設置されているエレベーターに同型は他に一台もないという。
出典:産経新聞『地下鉄エレベーターに男子高生「1時間」閉じ込められる 大阪・喜連瓜破駅』http://www.sankei.com/west/news/160702/wst1607020052-n1.html、2016年7月2日
これらのこともあり、ようやくリニューアル工事が行われることになりました。
新旧比較:駅改札部
入口部分。扉・操作板ともにリニューアルされましたが、これまでつけられていた車イスマークや説明書きはなんとそのまま。 撮影;Osaka-Subway.com
階数表示部分。ここも見違えましたね。 撮影;Osaka-Subway.com
2代目の製造も引き続き三菱電機が対応。初期プロトタイプだとシステムが特殊なのでしょうか 撮影;Osaka-Subway.com
頭上。こちらも近代的になりました。 撮影;Osaka-Subway.com
新旧比較:駅出口部
撮影;Osaka-Subway.com
どこかレトロだった操作板も、近代的なものへと生まれ変わりました 撮影:みどう様
エレベーターは引き続き、三菱電機製のものになっています。 撮影:みどう様
撮影;Osaka-Subway.com
外側の操作盤比較。ポピュラーなタイプへと切り替わっています。 撮影:みどう様
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Photo:Osaka-Subway.com 、みどう
Writer:Osaka-Subway.com 2018/04/08