2021年1月9日より、御堂筋線全区間においてTASC(定位置停止装置)の運用がスタートした模様です!
運転席から動画を撮ってみたのですが、運転士さんが何もレバーを動かさずに電車が停止しているのがおわかりになるでしょうか…。
TASCとは
「Train Automatic Stop-position Controller」の頭4文字を取って「TASC」
電車を自動でストップさせる装置で、本来ホームドア導入路線には必須といえるものです。
これまではTASCがないままホームドアだけが先行して導入され、運転士さんの神業で停止させていました。
2年がかりの御堂筋線大改造
従来、電車を駅に止める際はある程度の前後幅が許容されていました。しかし、ホームドアを導入するとその誤差はかなりシビアになり、運転士さんの負担もかなり大きくなります。
そこで今回導入されたのが、この「TASC」と呼ばれる装置です。
従来のブレーキは7段の調整によって止めていましたが、TASCでは30段のブレーキを機械が使いこなして停止させるのが特徴です。
2015年、先行的に天王寺・心斎橋の両駅にホームドアを設置して6年あまり。ようやく列車側もホームドア設置に向けて本格的に対応し始めたといったところでしょうか。
大阪メトロでTASCを採用するのは今里筋線に引き続いて2路線目ですが、今里筋線は最初からTASC導入を前提にした設計がなされているので、既存路線をTASC対応にするにはかなりの調整期間が必要でした。
写真のTASCを制御する地上子はおととしの2019年1月ごろから設置され始めていますが、運用を開始するまで2年程度の時間がかかっていることを見ても、それは明らかです。
撮影:新御堂筋様
御堂筋線車両については既に殆どの車両がTASC対応となっていますが、現在リニューアル工事を受けている21系車両、およびまだ未施工の21系18編成の2本についてはTASC未対応で、手動運転が継続されているようです。
ハンドル周りに黄色いテプラで「TASC未搭載車両」と貼られています。
尚、北大阪急行線内については特に変わりはなく、従来どおり手動での運転でした。
また、北大阪急行車両でも御堂筋線内ではTASC運転を実施しています。
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