7月中での引退が発表された10系(10A系)
6月21日からヘッドマーク列車も走り出して7月4日まで運行予定となっていることから、早くとも引退は5日以後に行われるものとみられます。
ということで、今日は私が保有している10系の写真をずらっと並べて振り返ってみました。
未更新時代
北大阪急行線内をいく10系04編成。
01-03編成が解体されて各車両へ挿し込まれたので、この04編成がフル編成としては最古参となっていました。
こちらも04編成。この日は小運用(新大阪~天王寺間)での運用だったようですね。
20編成。この時代は電笛ではなく空笛でした
21編成。この日の大阪は珍しく雪が降っていました
24編成。定番アングルから
21編成。側面の旧帯が目立ちます。
もう一枚側面。旧帯時代は扉にラインカラーがありませんでした
チョッパ更新車両
製造から25年程度を迎えた1998年。10系の更新が始まりました。
これまでの車両更新とは比にならないほどのリフレッシュを受けており、前面・側面共に大きく印象が変化しています。
前面のブラックフェイス化、側面は新帯へ変更、車体のブラスト洗浄など至るところに手が加えられています。
第一陣となったのは06編成で、この車両のみ車端部についているLED表示機のデザインが異なるものでした。
この他、座席は鮮やかな赤のモケットにチェンジ。
梅田行きに充当される13編成。
2013年の緑木検車場公開イベントで「臨時」幕を出す09編成。
この日はなんと23系と連結して構内移動列車として運転していました
VVVF更新車両
2006年からはチョッパ部品の枯渇によりVVVFインバータへの換装がスタート。新たに「10A系」の形式が与えられました。
リニューアル第一弾となったのは23編成でした。
17編成・18編成については既にチョッパの状態でリニューアルが行われていましたが。10A系化を再度行いました。
また、2015年頃からはヘッドライトのLED化も実施。
灯火面積が小さくなったように見えるので、ややキリッとした目つきになりました
中津~西中島南方間で離合する10A系。結構お気に入りの一枚で、サイト10周年時の画像としても使用しました。
現在はアスファルトで蓋がなされていて見ることの出来ないアングルです。
10系と10A系との離合。前面の違いとしてはラインカラー部・ロゴぐらいでしょうか。
梅田行きに充当される1122F。
こちらも梅田行き。22編成は梅田行きにくる確率が高かったようです
最終増備編成である26編成。実は21系01編成とは2年程度しか年の差がありません。
梅田行きに充当される26編成。10系グループの中で最後まで残った「末っ子」です。
ラッピング
10系には、ラッピング広告電車が運行されていた時代もありました。
マルハン号
初代「マルハン号」として10系23編成が就役。
側面の様子。水色基調のデザインでした
前面の車番部分を御堂筋線を示す赤色へ変更されていました。
先の23編成がVVVF更新されることになり、2代目「マルハン号」として12編成が就任。
初代は1年程度での契約でしたが、2代目は2007~2013年までとかなり長く走行していました。
マチオモイ列車
2013~2014年の1年にかけて、大阪市営交通110周年記念事業の一環で、10系14編成の側面に歴代車両の塗装を表現したラッピング列車「マチオモイ列車」が運行されていました。
先頭車(1・10号車)が大阪市電3001形、2・9号車が初代地下鉄100型、3・8号車が500型、4・7号車が6000型という歴代名車両が1つの編成にずらりと並ぶ電車でした。
この他のラッピング
1999年~2001年:アート引越センター(御堂筋線初のフルラッピング電車、23編成)
2001~2004年:ペイントハウス(23編成)
2002~2003年:パワーオブガス(大阪ガス、22編成)
2003年~2004年:エコウィル(大阪ガス、22編成)
2003年9月~10月:プリウス(トヨタ自動車、21編成)
目玉列車
ラッピングとは少し趣が異なりますが、創業110周年を記念して各路線を走る車両に目玉をつけた車両を運行していました。
御堂筋線では22編成が担当しており、車両下側両サイドに取り付けられていました。
運行期間は一年間。なんともシュールな電車でした。
ヘッドマーク
今里筋線開業記念ヘッドマークを取り付けた10系26編成。
大阪市交通局民営化が迫った2018年3月19日からは、13編成・16編成・22編成に「さようなら大阪市交通局」ヘッドマークが貼り付けられました。
特に最後のチョッパ車両となった13編成は、大阪市交通局としての最終列車に抜擢。
塩谷交通局長と最後の運転士・車掌さんと13編成で記念セレモニーに臨みました。
そして、2022年6月から最後の10A系となった26編成が引退記念のヘッドマークを掲げて走り、今に至ります。
試運転
10A系として最初の編成となった23編成。初めてストライプのラインが入りました
こちらは19編成。
普段とは異なる四つ橋線で試運転を行っています
2018年の大阪北部地震で不通となった際、復旧時に試運転として入線したのは10系11編成でした。
廃車
登場から30数年あまり。10系も廃車が始まりました
10系の廃車は中百舌鳥検車場から緑木検車場へ回送されるところからスタートします。
深夜に緑木検車場へ到着した後一晩留置され、翌朝から離線作業がスタートします。
1週間ほどで機器や台車等の取り外しが完了し、トレーラーに載せられて運び出されます。
車体は大型なので、トレーラーでも目一杯といったところ。
道路幅員に余裕のある場所で一旦停止し、異常がないか点検を行います。
引取場所は入札の関係もありまちまちですが、この日は国道43号線を北上して弁天町までやってきました
明朝、解体工場前までやってきた10系。いよいよ最期のときです。
屑鉄が並ぶ場所へ搬入されました…。
解体工場内には先に運ばれた真ん中の車両の姿も。最後は重機で解体されます
現在走っている最後の26編成も、このように解体工場で最期の時を待つのですね。
尚、1104号車の顔部分のみはカットモデルとして保存されています。
10A系の引退は7月中となっています。最後まで事故なく走り続けて欲しいですね。