2024年5月14日、Osaka Metroを運営する大阪市高速電気軌道株式会社は、2023年度決算(2023年4月1日~2024年3月31日の営業成績)を発表しました。
昨年度に引き続き、今期は274億円の黒字決算となっています!!
前年度との比較
売上高 | 営業利益 | 純利益 | |
---|---|---|---|
2023年度 | 1842億円 | 371億円の黒字 |
274億円の黒字 |
2022年度 | 1614億円 | 191億円の黒字 | 151億円の黒字 |
※営業利益…営業によってもたらされた金額
純利益…税金を支払ったり補助金額を足しての金額
営業利益、純利益共に増収増益です。
コロナ回復後だった昨年ほどではありませんが、全体的に順調な増益を見せています。
部門別の状況
セグメント(部門別)の収益を見てみましょう。
事業 | 売上/利益額 | 前年度 (売上/利益額) |
---|---|---|
鉄道事業 | 1590億円/345億円 | 1488億円/170億円 |
バス事業 | 135億円/4億円 | 123億円/2億円 |
広告事業 | 37億円/6億円 | 32億円/5億円 |
マーケティング、 生活支援サービス事業 |
117億円/10億円 | 112億円/2億円 |
都市開発事業 | 25億円/5億円 | 21億円/8億円 |
コロナの影響もかなり取り戻し、今年は全事業がプラスに転じています。
ただ収益の大半は地下鉄1本足打法で、まだまだグループ全体を支える第二の柱は育っていません。
Osaka Metro(大阪市高速電気軌道株式会社)の代表的な事業
・【鉄道事業】…地下鉄などの運営(直轄)。いまざとライナーはこちらに所属
・【バス事業】…バスの運営(子会社の大阪シティバス株式会社)
・【広告事業】…直轄運営。デジタルサイネージシステムなど。Umeda Visionなどを担当
・【マーケティング、生活支援サービス事業事業】…地下街の運営(子会社の大阪地下街株式会社)、駅ナカ・駅ソト(アパホテル内のレストラン・オーキッドタイム)事業、フードトラック事業
・【都市開発事業】…不動産関係の運営(直轄)、マンション事業「メトライズタワー」「Metrosa」や商業ビル「MTビル」の運営、Osaka Metroなんばビルなど
その他、光ファイバー設置空間の開放・公共活動支援などがあります。
2024年度の投資計画
主な取り組みは以下の通り。
鉄道事業…駅リニューアル(大阪港・堺筋本町等)、400系車両の増備、中央線の泊車線増設、ホームドアの設置、EV増設、防犯カメラ設置、トンネル施設等の長寿命化、森之宮検車場跡地の暫定利用「大阪の未来の交通」を開業
バス事業…EVバスの増備(大型54台、小型26台)、オンデマンドバスの拡大(大阪市内全域)、自動運転バスの開発
マーケティング事業…カフェ業態「Metro Café Karato」を中津・心斎橋に開店予定、 大阪市立中央図書館内のレストラン施設にも出店予定、ホワイティうめだ「FARURU」のリニューアル
都市開発事業:メトライズタワー大阪上本町引渡、分譲マンション2棟(森ノ宮・豊崎)、商業ビル2棟を竣工
広告事業:グランドリニューアルオープン駅を中心に新規広告枠設置
今回はざっくりと紹介しましたが、また改めて詳しくお伝えします。
関連リンク
参考文献
Osaka Metro「Osaka Metro Group 2024年度(2025年3月期)事業計画」
Osaka Metro「Osaka Metro Group 2023年度(2024年3月期)決算」