今から82年前の1938年(昭和13年)4月21日。
この日は、御堂筋線のなんばから天王寺までが延伸・開業された記念日です。
軍靴の音が忍び寄る中…
開業前の動物園前駅。当初「天王寺公園前」駅として開業予定でしたが、急遽駅名が変更された経緯があります。現在の動物園前駅よりも配色など上品な印象です。
大国町駅。現在と比較すると、柱が細く駅構内がスッキリとしている印象。第三軌条の保護板もないので触れたら一発で750Vの電気が流れてアウトですね…
蛍光灯を導入したのは昭和28年から。この頃はまだ白熱灯を使っていたようで、かなり暗い印象です。
昭和8年に開業した大阪市営地下鉄は、順調に心斎橋から南海電車のターミナルであるなんばまで延伸した後、国鉄城東線(大阪環状線)・大鉄(近鉄南大阪線)・阪和鉄道(JR阪和線、当時は私鉄でした)・南海平野線が乗り入れるターミナルであった天王寺への延伸を果たし、キタ・ミナミ・アベノの3つの大阪の市街地を結びました。
またこの開通年度は、以前ご紹介した「大国町~動物園前にある小野式隧道工法」が採用された区間でもあります。
この頃は戦時へと段々突入していく中、国家総動員法などが制定された年でした。
この梅田~天王寺の開業は、NHK連続ドラマ「ごちそうさん」でも取り上げられた、1945年3月13日の大阪大空襲時の疎開運転にも役立てられ、大阪市民を守ったのでした。
開業当時の照明が今も残る
また、天王寺駅には1基だけ、今回の1938年(昭和13年)開業当時に付けられた照明が現在でも残っています。
開業当時の天王寺駅。
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Photo/Writer:Series207 2015/4/17