今から49年前の1971年(昭和46年)11月22日。
この日は、千日前線で初めて地上式ATO装置の試運転が実施された日です。
千日前線で試験をした…ものの
撮影:七鶴様
ATOとは自動列車運転装置のこと。
昭和42年10月~43年2月の間、谷町線 7000-8000形の07編成で試験が行われたあと、50系70編成にその装置を転用して、千日前線の谷町九丁目~新深江間で実施されました。
この際、足回りごと流用したことから、ブレーキも7000-8000形で使用されていたOEC-1が採用され、「ブレーキは30系、車体は50系」という変則的なものとなりました。
70号車が選ばれたのは、1970年に行われた大阪万博(EXPO70)からと言われています。
この試験での成果はまず1981年開業のニュートラムで活かされ、次いで1990年の(長堀)鶴見緑地線にも採用されていきました。
しかしながら、この試験を行った千日前線で本格的に採用へ至ったのは、先の2線からかなり遅れて2014年2月15日からで、ホームドア導入に伴うものでした。
ちなみに導入の際には、運転士さんから「(ATOより)自分で運転操作を行う方が安心する」という、なんとも心強い声が聞かれたんだとか。流石はプロフェッショナル。
関連リンク
今回ご紹介した、50系の鉄道コレクションの記事です。
参考文献
運転協会誌 2017年11月「千日前線における『ATO運転』」 – 大阪市交通局、赤松彰
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Photo:207
Writer : 207 2019/11/19