【さよなら】鶴橋駅前の「高坂書店」が閉店へ

【さよなら】鶴橋駅前の「高坂書店」が閉店へ

千日前線・JR大阪環状線・近鉄電車の鶴橋駅を降りると、まるで闇市かのようなどこか薄暗く怪しげなところに降り立ちますよね。

JRのガード下で暗いこの地で長らく運営されてきた本屋さんを、皆さんも一度は見たことがあるのではないかと思います。

このお店は高坂(こうさか)書店さんという名前なのですが、2023年8月31日をもって閉店することが発表されました。

 

歴史を辿ると…

店舗前に掲示された貼り紙。確かに8月末で閉店することがアナウンスされていますね。

この店舗は「鶴橋駅前店」というそうで、この他八尾に「八尾萱振店」、東大阪に「池島店」もありましたが、いずれも既に閉店しています。

この光景を、一度は見たことがある方も多いのではないでしょうか。

特に千日前線からJR・近鉄への乗り換え時には必ずこの前を通りますので、千日前線ユーザーほど見覚えのある後継かと思います。

いつ頃から運営されているのかは不明ですが、ざっくりと文献調査を行ってみると1969年から既にその名前があり、相当古くからこの地で書店を経営されていることがわかります。

創業自体は1928年からのようで、1942年の文献にも同名の書店(但し住所は天王寺区市電桃谷駅前)がみられます。
文献によると1982年に現在地へ移転し、現在の経営者は3代目の方だそうです。

 

データ

運営事業者:有限会社高坂書店(1968年までは”フミヤ”が屋号名?)

鶴橋駅前店:大阪市天王寺区下味原町2-2
八尾萱振店:大阪府八尾市萱振町3-54-10(2023年6月末閉店)
石切日下店:大阪府東大阪市日下町3丁目6-9(2013年10月14日閉店)
池島店:大阪府東大阪市新池島町2丁目21-12(2013年10月6日閉店)

 

関連リンク

【日本橋】ナニワネジが閉店…東大阪水走に移転

 

参考文献

  1. 高坂書店公式サイト
  2. 出版ニュース社「日本の出版社 1970年版」、1969年
  3. 出版ニュース社「日本の出版社 1969年版」、1968年
  4. 日本中等教育数学会「日本中等教育数学会雑誌 24(6)」、1942年12月
  5. wayback machine「毎日新聞:創業88年の老舗 日韓文化の懸け橋に 「コリアンコーナー」拡大準備 大阪・鶴橋 /大阪



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