2012年頃に廃止になると話題になった大阪メトロ駅構内にある百葉箱なんですが、どういう理由か2021年現在でも存続してます。
どうもこれ、大阪市営地下鉄時代に方針転換した結果なのだそうです。
はじまりは87年前のこと
大阪メトロの駅には、現在でも百葉箱が設置されています。小学校で見たことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか。
そもそも百葉箱とは、温度・湿度などを一定の環境下で測定するためのボックスのことです。この箱の中には温度計や湿度計などが収められています。
何故百葉箱なのかというか、列車風の影響を受けず、当時は大きかった計測器をしまうのにちょうどよいサイズであったことが設置の理由なのだそうです。
乗客増によってトンネル内温度・湿度にどのような影響が見られ、今後どのような冷房整備・暖房整備を行っていくかを決定する根拠のデータを提供する為、開業まもない1934年の淀屋橋駅に設置されました。
この百葉箱、当初「2012年頃に撤去される…」として、当サイトでも特集を組んだことがありました。
確かに当時よりは撤去が進みましたが、現在でも現役で稼働している駅があるのです。
この事についてずっと不思議に思っていたところ、Osaka Metroの公式Youtubeチャンネルでこのような言及がありました。
お客さまから長年の活躍をねぎらう声や、惜しむ声が多く寄せられたので
経年劣化など安全に支障のない範囲で 保存することにしました出典:https://www.youtube.com/watch?v=djZffuDcIu8
なるほど、保存する方針へと転換したと。今後も見ることができそうですね。
現在でも8箇所の駅にあるそうで、2012年当時と変わっていなければ以下の駅に設置されているものと思われます。
百葉箱設置駅
御堂筋線:梅田/淀屋橋(中央付近 C/D階段間)/天王寺(中央改札付近)
谷町線:天満橋(ホーム先端部)
四つ橋線:西梅田(肥後橋側?階段裏)
中央線:緑橋(長田方面ホーム外)
千日前線:鶴橋(A・B階段裏手)
堺筋線:堺筋本町(西南改札付近)
Youtubeは現代版「大阪のあし」か
それにしても、Osaka MetroのYoutubeチャンネルは現代の「大阪のあし」ともいえる存在になりましたね。(フォロワーさんの受け売りですが)
大阪のあしを読まれていた昔の方が、今を見たらさぞ驚くことでしょう(笑)
大阪のあし とは
かつて大阪市交通局が駅構内にて配布していた広報用パンフレットの誌名。
写真グラビアを全面的に押し出し、中身も写真が多くて資料性が非常に高い。
No.1(1965年5月)~136(2000年)まで、35年にわたって発行され続けた。