今時「敬老パスを無料にしろ」なんて若者への冒涜だ。

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この間、なんとなしに大阪市交通局への意見投書のページを見ていたのですが、その中にある「大正区民の足を守る会」というなんとも胡散臭い団体のページを見ていて気になる部分がありました。

1. 鶴町~大阪駅行 55 系統を大正駅経由に戻し、75 系統(大浪橋経由)を復活する。

2. 鶴町~難波行 71 系統の削減は撤回し増便する。

3. きづがわ西岸線 94 系統、野田阪神行 90 系統を増便する。

4.市バス、地下鉄等の「現金での乗り継ぎ割引制度」を認める。

まぁこのへんは、地元住民にありがちな路線延長・頻発要請なのでまだ理解出来ます。

4番目の現金での乗り継ぎ割引も、公共交通サービスとして市バスと地下鉄の連携策を深める良いアイデアだったので、是非ともPitapaに限らず継続的に実施して欲しいところでもあります。


 

だがしかし

しかし、以下の項目…

5. 赤バスを復活する

6.敬老パスの切り替え時 3000 円の負担と「8 月からの一乗車ごと 50 円負担」は 撤回する。

敬老パスの不足支出分は大阪市の会計から補助されます。

 

所謂、市民税はこれにあたります。

 

税金を納める世代よりも、受益する世代の方が多いことはずっと「少子高齢化」として叫ばれ続けていますが、それでもこの団体は平然と若者に負担を押し付けようとしています。

 

皆さんはどう思われますか?

 

私は大阪市に納税する立場ですが、これめちゃくちゃ腹立ちます。

 

 

若者のことなんでどうでもいいのか?

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イギリスを見ても明らかですが、高福祉団体は必ず政府や自治体の財政を圧迫し、若者から希望と未来を奪う。

また、敬老パスの完全無料化は必ずモラルハザードを引き起こし、一般利用者の反発を招く。

無料化政策は、中期的に見れば、人の心を荒廃させていく元凶なんですよね。

 

 

 

優遇されるのが”当たり前である”と思っていませんか?

 

 

 

 

BLOGOSでも、同じような問題提起をした記事がありました

どんな公的サービスにも費用は掛かる。 受けるサービスに応じて応分の負担をするのは健全であり、それを検討すること自体は良いことだ。 支える側の現役世代が少なくなるのならなおさらで、金は有限なのだから、無料を維持する経費で他に本当に必要なサービスが削られる可能性だってあるのだ。

「敬老パスの有料化案、どう思いますか?」
http://blogos.com/discussion/2012-05-24/keiroupass/ 

 

 

 

 そもそも敬老パスに経済効果の根拠はない

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敬老パスって、そもそも経済効果があるだなんて立証された論文はないんですよ。

高齢者の外出を促して、経済が活性化するなんてのは全くの妄想理論なんです。

 

 

日本共産党の北山良三市会議員は、自論を次のように述べています

有料化で高齢者の外出の頻度が落ちれば健康のレベルが下がり、自立していた高齢者の介護や医療にかかる費用を増加させる要因になり、街の活力も影響を受ける

『敬老パス有料化 橋下市長“歩けばいい”』< http://www.jcp.or.jp/akahata/aik12/2012-05-25/2012052501_04_1.html > – しんぶん赤旗 2012年5月25日、2017年3月24日閲覧

 

それに対し、大阪維新の会の井戸まさとし市会議員が次のように反論しています。

敬老パス制度がスタートした1972年から既に40年近くにもなりますが、医療費が減少したというデータはありませんし、むしろ増加しています。

 

本当に妄想理論なんですね。

 

根拠がないのに、人気が取れそうだからやっている。

高齢者へ無条件に交通費補助を出すこの政策は、税金を消耗するだけのばら撒き政策以外の何者でもありません。

 

 

各自治体の敬老パスの扱いはどうなっているのか

他都市はどうなっているのでしょうか。財政規模がだいたい同程度の調査として比較すべく、地下鉄を保有する政令指定都市のみを調べてみました。

 

大阪市: 市内に住所を有する70歳以上

2013年よりようやく有料化

負担金(毎年3,000円)の納付必須。2014年度より負担金に加えて、1回乗車あたり50円。

 

 

東京都:満70歳以上

パス交付の費用は20,510円(一年間有効)であるが、有効期限が半年以内であれば10,255円。

市町村民税(特別区民税含む)非課税者の場合は、期間によらず一律1,000円。

 

名古屋市:名古屋市にお住まいの65歳以上

2005年より有料化

負担金
負担金の額 区分
 1,000円 ○世帯員全員の合計所得金額が基準額(※)以下の方
○生活保護及び中国残留邦人等に対する支援給付を受給している方
 3,000円 ○本人の合計所得金額が基準額以下であって、
他の世帯員の合計所得金額が基準額を超える方
 5,000円 ○本人の合計所得金額が基準額を超える方

※基準額は以下のとおりとなります。

基準額
区分 基準額
扶養親族なし  35万円
扶養親族あり  35万円×(扶養親族+1)+21万円
寡婦・寡夫・障害者の方  125万円

 

神戸市:市内に住所を有する満70歳以上

・地下鉄、ポートライナー、六甲ライナー 小児料金/回
・バス 110円を上限とした小児料金/回
(例)210円未満の区間の場合
170円の区間に乗車した場合⇒90円/回(小児料金)

・更新は10年ごと

 

福岡市:福岡市に住民登録をしている満70歳以上で,平成27年度介護保険料所得段階区分が1~7の人

介護保険料
所得段階1~4の方
12,000円 9,000円 6,000円 3,000円
介護保険料
所得段階5~6の方
8,000円 6,000円 4,000円 2,000円
※申請をする月により、金額が変わります。

 

http://www.city.fukuoka.lg.jp/higashiku/fukushi/annai-oshirase/joushakenkoufuannai25.html

 

 

回数券式の仙台市と札幌市

札幌市

利用できる金額 交付枚数
(冊数)
納入金額
(利用者の
支払金額)
1万円 1枚(冊) 1,000円
2万円 2枚(冊) 3,000円
3万円 3枚(冊) 6,000円
4万円 4枚(冊) 8,000円
5万円 5枚(冊) 10,000円
6万円 6枚(冊) 13,500円
7万円 7枚(冊) 17,000円

 

仙台市:対象は70歳以上

路線バス・地下鉄が利用可能。年5,000円で無制限に利用できる第1種と、無料で年10,000円分使える第2種のどちらかを選ぶ。

1973年に創設され、02年に一律無料から現制度に移行。第1種交付者1人あたりの年平均の利用回数は約200回で、利用額は約5万円。

 

累進所得に応じて負担金が変動する自治体

京都市:市内在住の70歳以上

本人が市民税非課税の方(減免されている方を除きます。)    ……3,000円

本人が市民税課税で,合計所得金額(収入から必要経費・給与所得控除・公的年金等控除を差し引いた額)が200万円未満の方    ……5,000円

本人が市民税課税で,合計所得金額(収入から必要経費・給与所得控除・公的年金等控除を差し引いた額)が200万円以上700万円未満の方    ……10,000円

本人が市民税課税で,合計所得金額(収入から必要経費・給与所得控除・公的年金等控除を差し引いた額)が700万円以上の方    ……15,000円

 

横浜市:70歳以上

当年度の市民税が世帯全員非課税の方 生活保護受給者  3,200円

当年度の市民税が非課税の方のうち 同一世帯に課税者がいる方  4,000円

合計所得金額が150万円未満の市民税課税の方  7,000円

合計所得金額が150万円以上250万円未満の 市民税課税の方  8,000円

合計所得金額が250万円以上500万円未満の 市民税課税の方  9,000円

合計所得金額が500万円以上700万円未満の 市民税課税の方 10,000円

合計所得金額が700万円以上の市民税課税の方 20,500円

 

 

まとめ

ということで、一律無料は札幌市で2002年、名古屋市で2005年に終わり、大阪市は最も遅い2013年までこの悪政を廃止出来ずに、維持し続けていました。

根拠となる論文がある訳でもないのに、いつまでもこんなことをして高齢者を一律に厚遇してはいけませんね。

 

高齢者がこんなにも増える中、あくまで低所得者対策としてならまだ理解されますが、小学生でも本来の利用料金の半額を支払っているというのに、老人が一律無料というのは大阪市民、ひいては大阪の若者・壮年層をナメ過ぎですよ。

 

今時敬老パスを無料にせよ、なんて時代錯誤も甚だしいのではないですか?

 

 

追記

 

関連リンク

敬老パス(シルバーパス)という歪んだ制度の行方に、日本政治の未来がある -大阪ダブル選挙の応援を終えて

– 今話題の東京・おときた議員の記事

 

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Writer: Series207  2015/12/04