【コラム】10系13編成(1113F)の廃車で起きる5つのこと

【コラム】10系13編成(1113F)の廃車で起きる5つのこと

2020年7月10日、最後の10系である1113編成が廃車回送されました。

何気ない廃車回送かと思いきや、実はこの編成がなくなることで、5つの記録が塗り替わる事になります。

 

①「10系」形式消滅

前述の通り、登場時のチョッパ制御そのままの10系はこれで形式消滅しました。

尚、VVVF化されて前に線が入った「10A系」はまだ在籍しています。但しこちらも2022年度までには全廃される予定です。

 

 

②大阪メトロの最古参車両が20系に

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これまで大阪メトロで最も古い車両は10系13編成(1984年1月竣工)でしたが、今回の廃車をもってその称号が20系02編成(2602F)へと入れ替わることになりました。同車は1985年10月竣工です。

尚、残されている10A系は全て1987年以降に製造されていることから、今後しばらくは20系(05編成まで85年竣工組)が最古参であり続けます。

 

 

③大阪メトロのVVVF化率が100%に

実は10系13編成は大阪メトロで唯一の非VVVF(チョッパ制御)車両でした。

チョッパとはこの当時に流行った省エネシステムで、電流を高速でON/OFFして細かく切り刻む(=チョッパ)ようにするという意味合いです。

1984年の20系から始まった大阪市営地下鉄のVVVFインバータ制御は、36年の時を経て全てがVVVFとなりました。

 

 

④第三軌条線のチョッパ車両消滅

10系13編成の廃車をもって、第三軌条方式の鉄道車両におけるチョッパ車両が全て消滅したことになります。

これ以前は名古屋市交通局の東山線用5000形が残っていました。

 

 

⑤地下鉄で非VVVFが京都・名古屋・広島だけに

日本地下鉄協会の定義する地下鉄において、残る非VVVF車両を保有する事業者が

・京都市交通局(烏丸線10系)
・名古屋市交通局(鶴舞線3000形)
・広島高速交通(アストラムライン6000系)

の3社のみになります。

 

 




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