【大阪シティバス】法改正に伴い最大16路線を臨時運休へ

【大阪シティバス】法改正に伴い最大16路線を臨時運休へ

大阪シティバスは、2024年4月からの法改正(2024年問題)に対応すべく、同日より一部便の運休を行うと発表しました。

運休期間は4月1日~30日までで、同日より段階的に再開、5月20日までには全面再開を行うとしています。

今回の法改正とは、俗に「2024年問題」と呼ばれるものです。

働き方改革の一環として、2024年4月1日から路線バス運転士の労働環境を確保するため、勤務と勤務の間の休息時間が最低8時間から9時間に変更されることに伴い、運転士の増員が必要になりますが、これについては、既に確保している状況です。

しかしながら、新たに採用した運転士については、安全運行を行うための徹底した教育を行う必要があることから、研修に要する期間として、2024年4月1日(月)から一部のダイヤを運休させていただきます。
なお、4月30日(火)から順次計画運休を終了し、5月20日(月)までには全面回復させる予定です。

出典:大阪シティバス 1)

 

運休するダイヤ

運休する具体的な系統は、以下の16路線が対象です。

前回の欠員発生による運休よりも広範囲に影響が出ていますね…。

【平日ダイヤ】
・4号系統…地下鉄住之江公園 ~出戸バスターミナル
・10号系統… 守口車庫前~天満橋
・29号系統…地下鉄住之江公園 ~なんば
・34号系統…守口車庫前 ~大阪駅前
・35号系統…守口車庫前 ~杭全
・43号系統…酉島車庫前 ~大阪駅前
・55号系統…鶴町四丁目 ~大阪駅前
・70号系統…西船町 ~ドーム前千代崎
・70号急系統…西船町 ~ドーム前千代崎
・71号系統…鶴町四丁目 ~なんば
・73号系統…なんば ~出戸バスターミナル
・76号系統…地下鉄住之江公園 ~ドーム前千代崎
・88号系統…天保山 ~大阪駅前
・90号系統… 鶴町四丁目 ~野田阪神前
・91号系統…鶴町四丁目 ~ドーム前千代崎
・98号系統…ドーム前千代崎 ~大正区役所前

【休日ダイヤ】
・34号系統…守口車庫前 ~大阪駅前
・56号系統…酉島車庫前 ~大阪駅前
・60号系統…天保山 ~なんば
・70号系統…西船町 ~ドーム前千代崎
・71号系統…鶴町四丁目 ~なんば
・73号系統…なんば ~出戸バスターミナル

時刻は公式サイトに掲載されていますが、概ね朝ラッシュ時や夜間などが多いようです。

 

2024年問題とは

今回減便が行われるきっかけとなった「2024年問題」とは、バスやトラック、タクシー運転手において時間外労働の上限時間を引き下げたり、休息時間を増やすことで発生する問題のことです。

1日の休息時間(退勤から次の出勤までの時間)はこれまで8時間だったのが、法改正後は9~11時間となる他、年間の拘束時間は3380時間から3300時間へ減少します。

これにより運転士さんの普段は軽減されますが、運行距離が少なくなるので、ダイヤを維持するとなると必然的に人を増やす必要があります。

大阪シティバスでは民営化時に、「民営化後10年間はダイヤ・路線を維持する」という条件が付けられている為、抜本的な減便が出来ない状態となっています。

路線、運行回数、運賃などは原則として、少なくとも10年は譲渡時の水準を維持するものとし、その後も本市の交通政策部門が設置する「バス運行にかかる協議体」へ参画し、より良いサービスを提供

出典:Osaka Metro 2)

 

関連リンク

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参考文献

  1. 大阪シティバス「路線バスの一部運休について」、2024年3月28日
  2. Osaka Metro「3 民営化の考え方

 




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