乗られた皆さんならわかると思いますが、「長堀鶴見緑地線の天井、低すぎ…?」と思わず口を抑えて言いたくなったことはありませんか?
先日も車内送風機を取り付けることで話題になりましたが、その増設スペースがないほどにコンパクトなボディ…
実は、長堀鶴見緑地線は日本初のミニ地下鉄として開業した路線です。
「ミニ地下鉄」という規格は、通常の地下鉄より小さく、しかしモノレール・バスより大きく、というある意味ニッチ市場向きに研究開発された輸送システム。
そのミニ地下鉄の記念すべき第一陣が、長堀鶴見緑地線でありました。
うわっ…天井、低すぎ…?
ミニ地下鉄である長堀鶴見緑地線の車内の高さは、なんと2.15m程しかありません。
彼女の身長は1.55mだそうですが、例え手をあげても天井についていませんね笑
大阪で初採用された小型なミニ地下鉄には、様々なメリットが有ります
急曲線・急勾配を走れる
ミニ地下鉄は小型なので、急な曲線でもラクラク曲がれます。同じミニ地下鉄を採用する後輩、今里筋線は最急曲線がなんとR83。これは日本の地下鉄でNo.1の曲線です。
また、車体が軽量なのでリニア式を採用出来る路線では、急勾配もスイスイかけ登れるのも特徴です。
一般的な地下鉄の最急勾配は35‰(パーミル)ですが、大阪のミニ地下鉄ではなんと50‰
50‰がどれだけかというと、実は…
南海電鉄の極楽橋~高野下と同じレベルなんです! 軽く登山鉄道…
大阪市営地下鉄だとこの50‰区間は、長堀鶴見緑地線のドーム前千代崎~西長堀・鶴見緑地~門真南に存在します
参考資料:なにわの地下鉄 http://naniwa-subway.net/subway-line/7_nagatsuru/7_nagatsuru.html
横浜市営地下鉄グリーンラインでは、それをも上回る58‰の区間が存在するそうです
その他、トンネルを掘る断面積が少なく済むので、建設費が安いこともメリットとして挙げられます。
長堀鶴見緑地線での初採用を皮切りに、神戸市営地下鉄海岸線・福岡市営地下鉄七隈線、東京都交通局大江戸線と、ミニ地下鉄ネットワークは広がりを見せています。
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Photo,Writer:Series207 2016/08/23