御堂筋線初のダイヤ改正は「モガの心ブラ」の為に行なわれた

御堂筋線初のダイヤ改正は「モガの心ブラ」の為に行なわれた

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以前記事にして話題になった「20年間ダイヤ改正をしていない谷町線」ですが、ダイヤ改正つながりで、大阪市営地下鉄で初めてダイヤ改正が行われたのはいつかをご存知でしょうか。

 

最初のダイヤ改正ということで、その路線はもちろん大阪市営地下鉄で一番最初の昭和8年5月に開業した御堂筋線で行なわれました。当時は1路線しかなかったのでまだ「御堂筋線」とは呼ばれず、単に「地下鉄」と呼ばれていたそうです。

そんな地下鉄ですが、最初のダイヤ改正をされたのは、なんと昭和8年の7月と開業から僅か2ヶ月後のことでした。

 

当時のことを記した文献[ref]大阪市交通局百年史 年表[/ref]を見ていると、心斎橋発の終電を当時の23時から23時45分に繰り下げた、との記述があります。

 

その理由はなんと「心ブラ族のため」と公式が書いているのだから驚き(笑)

 

心ブラとは?

出典:http://atamatote.blog119.fc2.com/category40-1.html
出典:http://atamatote.blog119.fc2.com/category40-1.html

 

心ブラとは、当時先進的なファッションをしていたモボ・モガ(モダンボーイ・モダンガール)が、心斎橋をブラブラすることを意味します。

心ブラが流行りだしたのは大正時代だそうですが、広く普及したのは大丸・そごうが開店すると共に、地下鉄が完成して心斎橋という街のインフラが整った昭和初期頃のようです

 

昭和5年には「心ブラ夜曲(次田 勝)」という歌もあったほど、この言葉は流行語として使われていたんだそうです。

同じく東京には銀ブラという言葉がありますが、こちらは近年になって「銀座をブラつくこと」ではなく、「銀座のブラックコーヒー」を指すのが正しい意味のようですが、心ブラに関しては異説が見られないことから「心斎橋をブラブラすること」であっているようです

 

夜遊び帰りの列車だが…

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心斎橋→梅田(仮駅)の所要時間は現在とあまり変わらず6分ほど。23時45分発ということは梅田に到着するのは23時51分着、ということになります。

それにしても、当時接続していた省線(JR)大阪駅、並びに阪急・阪神梅田駅との接続列車はあったのでしょうか…笑

当時の御堂筋線梅田仮駅は現在の梅田駅よりも更に南側、(現在で言う阪神百貨店・阪急百貨店の間付近)にあったので、接続する終電はあったのか、それとも梅田で宿に泊まったのか…いずれにしても、乗り換えはかなり大変だったことと思います…笑

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Photo,Writer : Series207  2016/12/04




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