【大阪市営地下鉄 民営化】自民党が12の条件を提出、吉村市長は今里筋線延伸以外11項目を受け入れへ

【大阪市営地下鉄 民営化】自民党が12の条件を提出、吉村市長は今里筋線延伸以外11項目を受け入れへ

DSC08834_1

条件が決定したようです

大阪市議会で継続審議中の市営地下鉄の民営化基本方針案をめぐり、条件付きで賛成する方針を決めていた自民党市議団は29日、今里筋線延伸整備に向けた基金創設など12項目にわたる条件を決定した。30日に吉村洋文市長に申し入れる。ただ、延伸整備は採算性に乏しく民営化後の新会社の重荷になる恐れがあることから、市幹部から慎重な声も上がる。吉村市長は「行政的に課題を整理したい」と調整を進める考えだ

自民市議団の黒田當士(まさし)幹事長によると、主な条件は他に、新会社の株式は市が当面100%保有する▽市バスの子会社化▽事業計画などの議会報告を義務化-など。民営化による市民サービスの低下を回避するために欠かせないとして、黒田幹事長は「ほぼ100%のんでいただかないと賛成できない」と主張する。

http://www.sankei.com/west/news/160829/wst1608290078-n2.html

この条件を2016年8月30日に生野区選出の黒田當士市会議員が吉村 大阪市長へ提出、1ヶ月後の9月27日に吉村市長は12項目中11項目の条件を受け入れるなどの大幅譲歩を見せました。

 

 

自民党の12項目

無題

出典:http://jimin-osaka.com/jo/

 

それに対して大阪維新の吉村市長側は

11項目は他に総合的な交通政策を担う部局の設置など。赤字路線の「今里筋線」延伸に充てる約100億円の基金設立は「市民に説明できない」と断り、市保有の関西電力株を運営会社に譲って財源を捻出、バス事業なども対象に含む基金とする代替案を提示した。

吉村氏は任期中に運営会社の上場や株式売却をしないと明言。記者団から「完全民営化ではない」と指摘され「公営の今より完全民営化に近づく」と意義を強調した。

今里筋線の延伸には猛烈に反発しているようですね。技術的に井高野より北側は難しいと聞きますし、南側に伸ばせばネットワークが広がるのでしょうが、採算性にやや難があるのが問題点でしょうか。

しかしながら、今里筋線の現在の営業係数は269にまで落ち着き、1日の輸送量も2007年度と比較して+20,000人と堅調に増加していることから、「採算性が薄い」というのは若干疑問符のようにも思います。

 

あまりに急激な完全民営化では反発を喰らうので、とりあえずまずは市保有100%の民営化を目指すようですが、「大阪市が100%株式を保有し続ける」ということは、相変わらず大阪市議会の影響下にあるということでは…?

 

民営化これからのスケジュール

大阪市営地下鉄の民営化スケジュールとしてはこんな感じ。現在の大阪市としては平成30年(2018年)4月より大阪市営地下鉄の民営化をスタートさせたいとのこと。

 

metro2

 

①基本方針案に修正を加える要望を出す
②市長が要望をのんで修正←今ここ(2016.9.28)
③委員会で基本方針案を審査・採決(過半数)
④本会議で基本方針案を採決(過半数)
⑤委員会で廃止条例を審査・採決(地下鉄の場合は3分の2以上)
⑥本会議で廃止条例を採決(同3分の2以上)←民営化賛成はココ

 

-ご案内-

他の大阪市営地下鉄の話題も調べてみませんか?こちらから!

tetsudocom_logo

文章中の写真の著作権は著作者に帰属します。無断転載は固くお断りします。

Photo,Writer :Series207   2016/09/28




書いた本



大阪市営地下鉄民営化カテゴリの最新記事