【昔の地下鉄は暗かった?】1940年の御堂筋線の明るさを調べてみました

【昔の地下鉄は暗かった?】1940年の御堂筋線の明るさを調べてみました

昔の地下鉄の写真ってなんか暗いなって思いませんか?

 

なんか全体的に露出不足で暗い駅だな…と、思いませんか?

「昭和初期の写真だからカメラの性能が悪くそういう写りになっているのかな……」と。写真を一瞥してそう思われる方もいらっしゃると思います。

 

 

そう思っていた時代が、私にもありました

 

 

 

違うんです。これはそもそも、まだ蛍光灯がない時代なので駅構内の照明が壊滅的に暗いのです…!

 

 

この時代の駅構内の明るさを記した資料があるのでご紹介しましょう。

 

 

当時の地下駅は暗かった…

 駅名 ホームの明るさ 改札部の明るさ
 梅田  24lx  43lx(北改札)、南改札 38lx
 淀屋橋  22lx  32lx
 本町  30lx  55lx
 心斎橋  39lx  北改札 41lx、南改札 61lx
 難波  36lx  北改札、南改札 61lx
 大国町  32lx  46lx
 動物案前  33lx  45lx
 天王寺  27lx  35lx

全体的に改札部の方が明るくホーム部は暗い数値となっていますが、これは徐々に暗くさせて利用者の目を慣らす為の策なのだそうです。

明るさの単位は、lx(ルクス)と呼ばれるもので、おおよその目安はこんな感じになります。

 

月明かり…1lx
ローソクの光(20cmの距離)…10lx
夜の街灯の下…50lx
蛍光灯の事務所…1,000lx
お昼の太陽光下…32,000lx

つまりこの当時地下鉄駅の殆どは、街灯の下程度の明るさしかなかったことになります。

 

 

阪神電鉄の場合

開業時の阪神梅田駅

 

近隣にある阪神電鉄のケースも紹介されていたので、あわせてこちらも取り上げます。

 駅名 ホームの明るさ 改札部の明るさ
大阪(梅田) 65lx 東改札 90lx / 西改札 55lx
三宮 50lx 80lx
元町 60lx 80lx / 100lx

 

梅田駅で65lxを記録するなど、大阪市営地下鉄と比べて全体的にやや明るい駅であったことがわかります。

大阪の地下鉄だけが暗かったのでしょうか…?

 

 

東京高速鉄道の場合

同じ地下鉄である東京の地下鉄を見てみましょう。

 駅名 ホームの明るさ 改札部の明るさ
赤坂見附 17lx
神宮前 26lx
外苑前(改札口) 17lx

おおう…17lx……

大阪の地下鉄は標準的な値、阪神電鉄は驚異的な明るさであったことが窺えます。

 

 

 

LED化が進む今

いかがでしたでしょうか。蛍光灯がない時代の地下駅というのは、本当に暗かったんですねぇ。

ちなみに大阪市営地下鉄の駅で初めて蛍光灯が採用されたのは、昭和27年の難波駅が初めてのケースです。現在ではLED照明が普及しはじめ、更に明るい駅へと変貌を始めています。

 

関連リンク

【コラム】御堂筋線、開業時の地下4駅の見分け方

【定点観測】2020年と1930年代、写真で感じる大阪地下鉄の80年

 

参考文献

「地下鉄の照明調査報告」照明学会、1940年 24 巻 1 号 22-31_2

「やさしいあかりの基礎知識 <JIS照度基準>」
https://www.akaricenter.com/mame/pdf/jis-shoudo.pdf



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