大阪の飲料メーカーである日本サンガリアベバレッジカンパニー。東住吉区の中野(いまざとライナー中野バス停付近)に位置しています。
著名な商品として「みっくちゅじゅーちゅ」を持つドリンクメーカーですが、それ以外はあまり認知度が高くなく、かつては100円自販機でよく見たもののそれも近年はチェリオに取って代わられつつあるように感じます。
そんなサンガリアですが、Wikipediaを見ていると興味深い一文を見つけました。
淹出した緑茶に少量のアスコルビン酸(ビタミンC、酸化防止剤)を添加し、容器に窒素を無菌充填する事で鮮度を維持し、長期保存しても変色させない技術を開発し製法特許を取得。これを基に缶入り緑茶を発売し、コーヒー、紅茶等他の飲料にも順次適用を拡大、追従する同業他社から莫大な特許料収入を得た。
出典:Wikipedia「日本サンガリアべバレッジカンパニー」
ほう…?特許料収入で稼いでいると…? 今のお茶は全てこのサンガリアの特許を基に開発されていると…。
サンガリア、緑茶保存の特許で売上高の半分を稼いでいるという話を聞いたんですが本当なんでしょうか https://t.co/nUJdvFcUg1
— Osaka-Subway.com/鉄道プレス (@OsakaSubwaycom) October 24, 2019
ただ、Wikipediaでも要出典扱いになっており真相は不明。ということで調べてみました。
実際はどう?
結論からいうと「確かに特許はある(しかもかなり)が、それによる収入額はわからない」が真相でした。
特許についてはこちらのサイトで紹介されています。
【要約】
【課題】 本発明は、優れた旨味を有し且つ渋みが少ないとともに香りが良く、更に、濁りの少ない清澄な茶を得ることができる茶抽出方法を提供する。
【解決手段】 本発明の茶抽出方法は、溶存酸素が除去され且つ0〜36℃に保持されてなる静水中に茶葉を浸漬し濾すとともに、上記静水中に溶存酸素が除去され且つ0〜36℃に保持されてなる水を常時供給することを特徴とするので、酸素が略存在しない状態下、0〜36℃といった低温で茶を抽出することができ、茶葉から溶出したタンニン、アミノ酸等が重合、結合して巨大分子となり茶抽出液中に析出するのを防止し、得られる茶は清澄で且つ渋みの少ない優れた旨味を有し、更に、優れた香りを有する。出典:http://tokkyoj.com/data/tk2000-50799.shtml
この茶抽出特許の他にも、「氷晶」で用いられた凍らせるボトルや、炭酸飲料用ボトル容器など、様々な技術開発が行われ、継続的に特許を取得しているようです。ここまで技術力のあるメーカーだったとは…。
ちなみにサンガリアは公開会社ではないので、節冒頭で書いたように売上高における特許料収入がどの程度あるのかはわかりませんでした。
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