今回から「はじめての大阪市営地下鉄」と題して、鉄道ファンだけど大阪の地下鉄のことはあまり知らない…という方向けのコンテンツを配信していきます。
第一回は、試運転する路線はどこ?です。
原則、試運転というのはどれも自線内において行われるのが常ですが、多数の路線を抱える地下鉄では、試運転を行う路線が車両が所属する路線と違っていることがあります。
拠点をある程度まとめた方が融通も利いてコスト削減にもなりますし、効率が良いのがその理由であると思われます。
大阪市営地下鉄においての試運転は、原則2つの路線で主に行われます。
中央線グループ
谷町線・中央線・千日前線は、それぞれ谷町四丁目と阿波座で線路がつながっていて同じグループ。大きな修理などは森ノ宮にある車庫(森之宮検車場)で、3路線一括して行っています。
ですので、検査終了後の動作チェックの為の試運転は、中央線の森ノ宮~大阪港間で行われます。
中央線で行うのでこんなシーンも。緑と紫の電車がすれ違います(笑) なかなか珍しい光景です。
谷町線の新型車両(30000系10F)が森ノ宮の車庫にトレーラーで陸送搬入される様子。
四つ橋線グループ
一方、御堂筋線と四つ橋線は、大国町で線路がつながる同じグループ。こちらの大きな修理は北加賀屋にある車庫(緑木検車場)で、2路線一括して行っています。
こちらの検査終了後の試運転は、四つ橋線の北加賀屋~なんば間で行われます。
四つ橋線のホームは8両分しかありません。
10両編成の御堂筋線車両は折り返し駅であるなんばではみ出して停車します。
その他
他の路線とはパンタグラフの有無や小型な車両サイズなど、異なるフォーマットを持つ長堀鶴見緑地線や今里筋線は、いずれも自線内で試運転を行います。
堺筋線もパンタグラフがついていることから自線内で行われます。但し、車庫が阪急沿線内にあることから、正雀~天神橋筋六丁目間は阪急線を走ります。
ちなみに、阪急電車がストライキを起こして運休したとしても、堺筋線乗り入れ車両については天六までの回送を行わなければならないと規定されているようです(笑)
谷町線や千日前線でも、車両そのものが新製されたりした際には、自線内にて試運転を行います。
写真は30000系の第一本目が登場した際の写真です。
まとめ
「はじめての大阪市営地下鉄」第一回、いかがでしたでしょうか。
これからも魅力あふれる大阪市営地下鉄を紹介していくコンテンツを充実させていこうと思います:))
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Photo/Writer:Series207 2015/3/25