地下鉄の「線路なう」だけは絶対にやめておいた方がいい理由

地下鉄の「線路なう」だけは絶対にやめておいた方がいい理由

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以前、名古屋市営地下鉄で女子高生が線路を飛び越えてホームに駆け上った…という話がありましたが、地下鉄マニアの私からするとよく命が助かったなと思いました

その女子高生は威力業務妨害で書類送検されたようですが、これ、普通にそのレベルで危ないんです。

模倣犯を出さないためにも、これぐらいの重い処置で正解だと思います。

何故なら地下鉄の「線路なう」はJRなどに比べると普通に命の危険が伴います。今日はその理由を解説します

事件概要・関連動画

 名古屋市営地下鉄名城線砂田橋駅(同市東区)の線路内に立ち入ったとして、名古屋・東署は15日、威力業務妨害の疑いで、市内の私立高校1年の女子生徒4人を書類送検した。

送検容疑では、4人は9日、駅のホームから線路内に降りて横断するなどし、同市交通局の業務を妨害したとされる。

署によると、4人は一連の様子を動画で撮影し、インターネット上に投稿。批判を浴び、同日中に学校に申し出ていた。

http://www.chunichi.co.jp/s/article/2016031690131853.html – 2016年3月29日閲覧

 

地下鉄の電源、第三軌条

第三軌条

地下鉄はトンネルの断面をなるべく小さくするのが理想的です。トンネルの断面が小さければ、それだけトンネルを掘るお金が安く済みます。

通常の鉄道規格のままだと、屋根に載っている給電装置であるパンタグラフのスペースの分、掘削量を広げないといけないので、コストが余計にかさむ事になります。

 

そこで地下鉄では、トンネルの断面を小さくする為、本来JR車両などが持つ屋根の上のパンタグラフを、足元につけることで省スペース化を図っています。

これを集電靴といい、長靴のような形をしています。

集電靴

地下鉄は、この集電靴に第三軌条をこすらせて電気を給電しています。

第三軌条 スパーク

アークが発生した際に撮影出来た一コマ。集電靴の上に電気の塊が見えますね

こわいでんきがながれています

すなわち、第三軌条に触れると大阪では750V、名古屋の場合は600Vの電気が流れるのです。

上記画像の文字通り、こわいでんきがながれています 

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ということで、「線路なう」をしてはいけないのは当然のことですが、特に地下鉄では絶対にしないようにしてくださいね。

人生最後のときが感電死なんてシャレになりませんよ……

 

日常や当サイトで取り上げないような他の大阪市営地下鉄の話題ならこちら

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Writer:Series207  2016/3/27




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