今から85年前の1935年(昭和10年)10月30日。
この日は、御堂筋線心斎橋~なんば間が開業した日です。
なんば駅は、正確には漢字で「難波駅」と書きます。
開業当時は漢字表記でしたが、読みにくさを考慮して現在ではひらがなへと表記が変わっています。
難波-梅田を結ぶ絶大な効果
出典:『大阪市地下鉄建設70年のあゆみ』
わずか900mの区間ですが、難波駅の開通は大きな意味がありました。
最初の工事完成を急いだ関係で、開業時にとりあえずは心斎橋までとなった地下鉄ですが、南海電鉄・高島屋がある南のターミナルの難波へと延伸し、阪神電車・阪急電鉄・阪急百貨店のある北のターミナル梅田、大丸・そごうが立ち並ぶ心斎橋とを一挙に結ぶことは、初期段階での大きな目標だったのです。
大幅な乗客増が見られたこの頃から。2両運転を開始しています。
工事にかかろうとした瞬間、室戸台風が押し寄せてきて難波駅は一夜にして水に浸かり、西大阪一帯は甚大な被害に見舞われた…と当時の文献にあります。
あれから82年後、室戸台風と同規模であった2017年の台風21号では信号が曲がったりテントが飛ばされたりはしたものの、そこまでの被害は受けなかったことからインフラ整備技術の進化を感じます。
以前当サイトや書籍「マルコに恋して」でも書いたように、難波駅上階には地下街を作ろうとしたのですが、
戎橋筋商店街から「商売あがったりだ!!」「換気が不十分で不衛生だ!」などなど、かなりのいちゃもんをつけられて、後に撤回することになった経緯があります。
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