普段どことなく見ていた、懐かしのあの機器を振り返ってみました。
乗り越し精算機
昔の乗越精算機は、縦型のずんぐりした野暮ったい形をしていましたね。現在はこの2世代後のモデルに切り替わっています。
2006年2月のICカード導入期に、現在の緑色のものと順次入れ替わって廃止されていきました。
モールボード
かつて「モールボード」と呼ばれる情報装置が平成2年より設置されていました。
これは阿波座にある情報配信センターから各駅へ送り出すシステムで、7時~22時まで放映されていたようです。
半月~1ヶ月ごとに番組の内容が入れ替わり、ニュースやお知らせ、最新映画の紹介などが行われていた模様です。
その後映像装置の劣化?による設備更新や、視聴者が少なすぎることを理由にしてか、近年段階的に廃止されていきました。
(モールボードについての情報が少ないので情報提供を募集しています。→具体的な廃止年度について)
設置されていたのは以下の駅でした。
○設置場所:13駅17基(1998.5現在=「C・Work 98年5月号」より)
御堂筋線:新大阪1、梅田4、淀屋橋1、なんば2、天王寺1、なかもず1
谷町線:天満橋1、南森町1、谷町九丁目1、天王寺1
中央線:本町1
堺筋線:堺筋本町1、日本橋1
長堀鶴見緑地線:心斎橋1、長堀橋1― http://ss4.inet-osaka.or.jp/~tochio/osakakotsu/moleboard.htmlより引用
参考:「モールボード」について-大阪市交通局わーるど
http://ss4.inet-osaka.or.jp/~tochio/osakakotsu/moleboard.html
自動定期券継続発行機
平成8年12月に登場した、自動定期券発券機です。
といっても簡易なもので、旧券にエンコードされている情報を読み取り、書き換えが出来る、すなわち継続定期券のみ発券可能のものでした。
平成21年3月20日まで、天王寺駅など利用者の多い駅のみ自動定期発券機(継続のみ)が使用されていました。
昨今の自動化の流れの中、なぜか自動化されなかった機器で、4月・10月など定期券を買い求める人たちが殺到する季節では、有人定期券の前に長蛇の列が出来るのがもはや風物詩となっていました。
大阪市営地下鉄ならではの迂回定期のような例外はあるものの、継続定期券を機械で発行するのは技術的にそう難しくないことであるにも関わらず、何故か機器を更新したがりませんでした。
それどころか、機器の老朽化という名目で廃止され、利用者にはますます不便になりました。
橋下市長になってからピンク色の自動券売機が設置され、そこで定期券の更新ができるようになり、利用者が地下鉄を使用しやすい環境になりました。
自らの利権で利用者に不便を強いていた時代の一コマです。
文章中の写真の著作権は著作者に帰属します。無断転載は固くお断りします。
Photo,Writer :Series207 2014/06/8
参考文献
大阪市交通局、財団法人大阪都市協会「大阪乗り物探検隊 大阪市営交通90年」